第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

XMAXベース、LMWスクーターの頂点モデル

欧州版は4輪免許仕様! ヤマハ トリシティ300、国内仕様に250のラインナップはある?

  • 2019/10/26

昨年秋のEICMA2018でコンセプトモデルの3CTとして発表されたヤマハのLMW第4弾。3CTあらためトリシティ300は、11月にイタリアで開催されるEICMA2019での詳細な内容発表に先立ち、東京モーターショーで実車両が参考展示された。300は欧州メインの製品となるが、国内仕様の250も期待できるマシンだ。

トリシティ300は、XMAX300をベースにLMW機構を加えて開発

トリシティ300は、これまでのトリシティ125、155、そしてNIKENに続くヤマハの3輪ビークル=LMW(Leaning Multi Wheels)の第4弾となるマシン。スタイルや車名を見れば分かるとおり、シティコミューターであるトリシティシリーズのフラッグシップモデルとなる。ただ、125、155が主に都市内の移動をメインに据えていたのに対し、300ではこれに加えてハイウェイを使った郊外の自宅との通勤をもっと楽にカバーしようとしているのが大きく異なる点。155でもこうした使い方をするユーザーはいたそうだが、速度レンジなどを考えるともっと余裕を持って走りたいというニーズに応えた製品だという。

YAMAHA TRICITY 300

YAMAHA TRICITY 300

LMWの構造はおなじみパラレログラムリンク式で、機構を見てみるとNIKENで編み出されたLMWアッカーマンジオメトリーも採用されており、ハンドリング向上がなされているのが印象的。テールまわりなど車体後方のデザインはXMAXをそのまま継承しており、トランクルームの容量は、ほぼ一緒と考えていいそうだ。

また、XMAXと言えば、共通プラットフォームで125から400まで多排気量を展開していることは有名。ということは、トリシティも国内仕様のド本命と考えられる250cc版も大いに期待できるところだ。これについての質問にはノーコメントということだが、簡単に開発できることから本誌としては確実にあると予想する。

今回はまだ参考出品の試作品段階という形であり、スペックなどその他の詳しい内容についてはEICMA2019開幕前日の11月4日に発表するとしている。すでに欧州で発表済みの簡単なリリースによれば、国内と大きく違うと思われるのは「4輪免許で乗れる」としている点だろう。2輪免許が想定される国内と欧州とで前2輪のトレッド幅が異なるのかは不明だが、スタイリングについてはこのままの形でいく模様だ。

YAMAHA TRICITY 300 ディテール

全体に車格に見合ったラグジュアリー感が与えられたスタイル。フロントフェイスは、コンセプトモデルだったCT3のイメージを踏襲する。LEDヘッドライトは、カウルにフラッシュサーフェイスで埋め込まれたデザインだ。

メーターはデジタルパネル式で、高めの視認しやすそうな位置にマウント。メインキー部分は通常のブレードタイプ用ホールが開き、スマートキーなどは採用されていない模様だ。インパネにはパーキングブレーキレバーやDC12Vの給電シガープラグも確認できる。

エンジンはXMAX300のものを搭載ということで、“ブルーコアエンジン”と呼ばれる292ccSOHC水冷単気筒が採用される。低燃費性能と高い動力性能のバランスが自慢のユニットだ。トリシティ300の諸元はまだ未発表だが、欧州のXMAX300では28psを発揮。ちなみに国内仕様のXMAX(250)では23psとなっている。

右足元には謎のペダルを装備。左ハンドルにはブレーキレバーもあり、インパネにはパーキングブレーキレバーもある。しかし、このペダルの正体は、やっぱりリヤのフットブレーキ。つまりリヤの入力が2系統ということになっている。なぜ、こういう面倒な仕様にしているかというと、欧州では3輪のコンビブレーキは足で作動させなければならないという法規があるため、それに合わせたとのことだ。足と左手どちらの操作でもコンビブレーキは作動するという。

左右のフロントフォークと、それをつなぐ上下2本のアームが並行四辺形のように変形することで両輪が並行を保ちながらリーンする、おなじみパラレログラムリンク式のLMW機構を採用する。操舵部分にはNIKENで開発されたLMWアッカーマンジオメトリーも投入。これは旋回時に引っかかり感のない極めてナチュラルなハンドリングを生み出すため、前輪それぞれの進行方向への向きをキレイに揃えられるようにする技術だ。

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ミヤケン

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天然のヤング脳を持つ伝説の元編集部員。現在は超フリーライター。