ニンジャ1000/Z1000とパワーユニットを共有し、アドベンチャーとツアラーのクロスオーバーとして育まれたヴェルシス1000は、2020年モデルとしてカラー&グラフィックの変更を受ける。電子制御サスペンションなど充実の装備やスペックに変わりはない。
ロングストロークサスペンションでストリートからツーリングまで楽しめる
クロスオーバー系のモデルとしては数少ない、並列4気筒エンジンを搭載するカワサキ『ヴェルシス1000 SE』が2020年モデルとしてカラー&グラフィックの変更を受ける。発売日は2019年10月15日、税抜き価格は据え置きの173万円となるが、発売日の関係で消費税10%を想定した190万3000円の税込み価格が発表されている。
ヴェルシス1000 SEは、ニンジャ1000とファミリー関係にあることが明確なデザインが与えられ、アップライトなライディングポジションをロングストロークの前後サスペンション(前150mm/後152mm)により快適性と万能性を高めたクロスオーバーツアラーだ。各種電子制御が充実しており、IMU(慣性計測装置)による車体姿勢の計測をもとにしたKCMF(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)でトラコンやABS、電子制御サスペンションなどを統合制御。日本仕様ではECT2.0も標準装備する。
KCMFがコントロールするシステムは以下の通り
・KTRC(カワサキトラクションコントロール)は3つのモードを備え、加速時のスリップを防いだり挙動をスムーズにしたりする。 ・KIBS(カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム)は、標準的なABSよりも多様な情報を解析しながら細かく油圧を変化させ、滑らかな操作フィーリングを実現。
・KECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)はセミアクティブタイプの電子制御サスペンションで、コーナリング時の安定性を確保するだけでなく、ヴェルシス1000 SEではカワサキ初の電子制御リヤプリロード調整機構を搭載。「ライダーのみ/ライダー+荷物またはタンデムライダー/ライダー+タンデムライダー+荷物」の3種類の積載モードも選択可能(それぞれ+5/-5の調整も可能)だ。
また、アップ/ダウン対応のkKQS(カワサキクイックシフター)も装備している。
ハイリーデュラブルペイントを一部に採用
ハイリーデュラブルペイント(HIGHLY DURABLE PAINT)とは、傷がつきにくく、たとえ傷がついても小さいものであれば自己修復するという、カワサキが独自に採用している塗装技術のこと。ヴェルシス1000 SEは従来から採用しており、Ninja H2やNinja ZX-10R SEと並ぶトップカテゴリーの位置づけであることがわかる。
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