国内ブランドとひと味異なる良質なデザイン

3シーズン向けジャケットSPIDI SOLAR TEX試用インプレッション【スマートなデザインと 優れた快適性の融合】

SPIDI Solar Tex Jacket

中綿入りの脱着式防寒インナーを有するスピーディのジャケットをテスト。撥水加工されたアウターは肩にエアインテークを備えるなど、幅広い季節で大活躍! 肩とヒジにはEUレベル1のプロテクターが装備されているが、これによる異物感は極小だった。

インナーの防寒性良好。エアインテーク効果大

ハイスピードでのライディングを想定した”パフォーマンス”シリーズに属する、スピーディの新作テキスタイルジャケットがソーラーテックス。中綿入りの防寒インナーを標準装備しており、アウターの肩にはエアインテークを備えるなど、真夏以外に対応した1着だ。

SPIDI Solar Tex Jacket
V・ロッシ選手などのヘルメットを手掛けていることで有名なイタリア人デザイナー、アルド・ドルディ氏がデザインを担当。2020年4月からスタートするEUのジャケット安全規格において“A”を獲得している。【SOLAR TEX Jacket[SPIDI] ●価格:3万24円 ●サイズ:S/ M/ L/ XL / XXL/3XL●色:黒×黄、灰×黒、黒×白】

シングルライダース的なデザインだが、全体の作りはゆったりめ。インナーが付いた状態でも窮屈感はない。肩とヒジにはEUレベル1のプロテクターが装備されており、これによる異物感は極小だ。後ろ身頃の裾は長めに設計されており、サイドのベルクロアジャスターとベルトループの合わせ技により、深い前傾姿勢でも腰が露出することはない。

中綿入りインナーの防寒性は、薄手の割りには高いと感じた。これなら高機能アンダーその他をうまく組み合わせることで、かなり寒い季節にも対応できるだろう。一方、このインナーを外してアウターのエアインテークを開けてみると、肩から走行風が入ってくるのが分かる。フルメッシュほど涼しくはないが、それでも猛暑日ほど気温が上がらなければ十分に対応できそう。見た目が大げさでないのも個人的に好みだ。

SPIDI Solar Tex Jacket
【暑いときに威力を発揮。技アリの通気ホール】肩に設けられたファスナー式のエアインテーク。インナーを外した状態で開けると意外なほど効果を実感できる(左)。中綿入りの脱着式防寒インナーを標準装備。さらにH2 OUTという透湿防水素材の脱着式ライナーも別売りで用意している(右)。

(△)サイズは大きめ。胸囲で判断したい

スピーディのサイズ表、身長だけ見るとオーバーラップしている部分が多いので、胸囲で判断するとジャストサイズが選べるはずだ。

(結論)こんな人におすすめ:国内ブランドとひと味異なる良質なデザイン

欧州では2020年からジャケットやパンツ本体にもEU規格が適用されるのだが、この製品はすでにそれを先取りするなど、スピーディの安全性に対する意識の高さが伺える。テストで使ったイエローフルオは写真で見る以上に被視認性が高い。

SPIDI G Carbon

【保護性能と操作性を高い次元で両立】

2輪用グローブメーカーとして創業し、カーボンナックルガードを最初に採用したスピーディの最新モデル。4種類の異なる素材を組み合わせ、優れた操作性を実現している。【G-CARBON[SPIDI] ●価格:1万2744円】

●写真:山内潤也
※取材協力:ウェビック

※ヤングマシン2019年7月号掲載記事をベースに再構成

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