カワサキが誇る歴史的名車・Z1/Z2。Z1は世界で累計10数万台以上を販売、Z2は国内で累計2万台以上を販売し、ともにカワサキのモーターサイクルを象徴する歴史的なモデルとなったのはご存知の通りだ。2019年3月、この歴史的名車のシリンダーヘッド再生産がカワサキよりアナウンスされたが、秋の受注開始を前に試作品が公開された。
エキパイ取り付け用のスタッドボルトはM8を採用
カワサキのZ1/Z2と言えば、1972年秋から1975年まで販売された元祖モデルを指した名称で、Z1、Z1A、Z1B、Z2、Z2A、Z2A後期と呼ばれるモデルがそれにあたる。空冷4気筒Zシリーズの中で最もプレミアム性が高く、高値で取引されている年式だ。この度、カワサキによって再生産されることが決まったシリンダーヘッドは、これら元祖モデルだけでなく、後期型と呼ばれるZ750FOURやZ900、Z1000まで適合することが発表されている。
そこで気になるのは排気管取り付け用のスタッドボルト径で、これはM6とM8が混在しているが、後期型のM8を採用することが明らかになった。理由としては、M6で折損するケースが見られることに対する対応だと思われる。以下で写真掲載している主要な適合車種を見ても分かる通り、全て丸ヘッドのモデルで、Z1000Mk.IIを始めとする1979年以降の角ヘッドのエンジンには対応していない。
「低圧鋳造法」と呼ばれる工法も公開
Z1/Z2のシリンダーヘッドは、薄肉かつ中空構造を持つ設計に適した「低圧鋳造法」と呼ばれる工法が採用されており、その鋳造工程も一部公開された。トップに写真掲載した試作品のシリンダーヘッドは、まだ砂中子が残っており、ところどころバリも確認できる素材の状態。それでも名機が持つ独特の機能美が感じられるものとなっている。また、アルミの風合いも捨てがたいが、Zのエンジンは年式や機種によって黒く塗装されており、これも従来にはない試みで、いかにエポックメイキングだったかが伺える。
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