人とくるまのテクノロジー展2019[#02]

停止時に自動でシート高を下げるSHOWAのEERA HEIGHTFLEX(イーラ・ハイト・フレックス)で足つき問題が解決?!

2019年5月22~24日、パシフィコ横浜で開催された人とくるまのテクノロジー展2019に、SHOWA(ショーワ)がEERA HEIGHTFLEX(イーラ・ハイト・フレックス)を国内初公開。同時に2021年以降の製品化も明らかになった。

自動でシート高調整してくれるマシンがもう近くに!

5月22〜24日までパシフィコ横浜で「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」にSHOWAが大変興味深い新技術の「SHOWA EERA HEIGHTFLEX(ショーワ・イーラ・ハイトフレックス)」を展示していた。この技術は、カワサキのニンジャZX-10R SEなどに採用されている電子制御可変ダンパーを持ったEERAサスペンションのさらなる可能性を見せたもので、簡単に言うと乗車時のシート高調整を自動で行ってくれるというもの。そもそも足着き性の良さを追求して低車高にしただけだと、そのぶんサスストロークやバンク角が限られ走破性や運動性がスポイルされてしまうのは、ライダーならご存知のはず。これを両立しようと、従来でもモーターなどで車高調整を行おうとした試みはあったが、いずれも機構の大きさなどがネックとなり成功までは至らなかったのだ。それがようやく令和の時代になって実際のものとなるのだ。

【SHOWA  EERA HEIGHTFLEX(イーラ・ハイトフレックス)】展示されていた試作品。電子制御と油圧車高調整機能が融合している。SHOWAでは’21年以降の商品化を予定。

足着き性との相反要素を解消する夢の電制サス

基本的な仕組みとしてはこうだ。マシンが走り出した後、路面の小さな凹凸を拾ってサスペンションがストロークする際の動きを利用し、油圧ポンプでスプリングプリロードをかけていくことでサスペンションの反発力を増して車高を上げる。逆に停止直前には油圧を抜いてサスペンションを沈めることで車高を下げる。ここにEERAならではの電子制御が生きてくる。EERAがライバルの電制サスと最も異なっているのはストロークセンサーを持つことでより緻密かつ正確にサスペンション長を把握できる点。EERA HEIGHTFLEXでは車高が上がった時点で油圧ポンプからジャッキまでの経路を閉じ車高調整をやめるだけではなく、走行中もストロークセンサーがその動きを検知し、「ソロ」「タンデム」「積載」の如何なる状態でも常に自動で適切な車高を保ってくれる。また好みの車高をセレクトすることも可能だ。

上が従来のサスを装備、下がイーラ・ハイトフレックスのアドベンチャーモデル。走行中はride height(乗車時シート高)は同じ高さだ。
信号などで停止する時に速度が落ちるとイーラ・ハイトフレックス装備のアドベンチャーモデルは、シート高も自動で低くなる。上のライダーは多少フラついている。車速センサーや減速Gの情報から停止直前に約1秒でシート高が下がるよう設計されている。
イーラ・ハイトフレックスは、再び走り出すと徐々にリヤサスのバネが縮められ、走行に適したシート高に復帰するのだ。一般的な走行では発進から約30秒で適正車高へと上昇する。
停止時はこのようにバネが伸びた状態とすることで反発力が弱まった状態となり、乗車時のシート高を下げる仕組み。下げる際はジャッキ内のオイルをリザーブタンクに逃がして油圧を抜くのだ。
例え動きがわずかでもサスが伸び縮みするポンピングを利用し、ダンパー内のオイルを油圧ジャッキ内に送り込むことでプリロードを高めて車高を上げる。

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