第5回JAIA輸入二輪車試乗会#4

【動画で解説】BMWの349�tスクーター C400GTとC400Xの走りはどう違う!?

普通自動2輪免許で乗ることができるスクーター・C400XとC400GTがBMWから登場した。この2つのモデル、ベースの車体はホイールベースからエンジン、キャスター角にいたるまでほとんど一緒のプラットフォーム戦略車。実際乗り比べたらナニが違うの? フリーライターの谷田貝洋暁(ヤタガイヒロアキ)が確かめてみた。

乗ってみると感じる明らかなキャラの違い

普通自動2輪免許で乗ることができるBMWのスクーター・C400シリーズ。XとGTがあり、両車ともベースとなる車体&エンジン、足まわりなどは共通で、フロントまわりをはじめとしたデザインや外装、またステップポジションの自由度だけが違ういわゆる”着せ替え”モデルである。それだけに、ほとんど乗り味は変わらないだろうという予想で試乗してみのだが、実際には全く違う走行フィーリングでびっくり! 国産車と比べるとがっしりとした、剛性感のあるスポーティな車体の乗り味は共通するものの、C400Xは、軽快なハンドリングでよりスポーティな印象。一方、GTはハンドリングにしっとりとした落ち着きがあり、GTという名前どおり、ツーリングなどで使い勝手がよさそうな印象。きちんとキャラクターが作り分けられているのだ。スペックによれば10㎏ほど、GTの方が重くなっており、スタイリングからみても、フロント荷重がしっかりかかっていることは予想できるものの、それだけでここまで車体のキャラクターを作り分けるとはさすがBMWと言いたくなるところだ。

【BMW C400GT 価格:91万2000円~】’18デビューとなったC400Xの後を追うかたちで’19デビューとなったミドルスクーター。こちらはスポーティなXに対して、長距離走行を念頭にしたグランツーリスモとして位置づけられる。エンジンは34psを発揮する単気筒で、加速時や滑りやすい路面ではトラコン機能のASCが働く。モノクロ液晶となるメーターは、工場オプションでコネクテッド機能付きの6.5インチカラーTFTタイプにすることも可能だ。
【BMW C400X 価格:85万1000円~】外見的にもC400Xはフロントまわりのデザインがすっきりとしており、対するGTは、大柄な印象でスクリーンもよりワイドで高いツーリング向きのものが採用されている。
足つきに関してはGTとXで印象は変わらない。ただし足を乗せるフットボードの形状が違い、GTの方がより自由度が高い印象。またGTはバックレストを装備している。ライダーの身長は172cm、体重は68kgだ。
シート高775mmなのは両車共通。太めのシートのため足が広げられる印象で、スペック数値で感じるほど足着き性はよくなく、親指の付け根までついてかかとが浮く。

主要諸元■全長2210[2200] 全幅780[780] 全高1310[1435] 軸距1565 シート高775(各mm) 車重205[215]kg■水冷4スト単気筒 349cc 34ps/7500rpm 3.6㎏-m/6000rpm 変速機CVT 燃料タンク容量12.8L ブレーキF=ダブルディスク R=ディスク タイヤサイズF=120/70-15 R=150/70-14 ※[ ]はGT

文:谷田貝洋暁 写真:真弓悟史

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