第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

カスタムコンプリート車も発売!

ストライカー Z900RSカスタム=SZ-019の解説と試乗インプレッション

  • 2019/5/6

国内外でのレースで活躍し、現在でもテイスト・オブ・ツクバに参戦する新辰朗氏率いるカスタムブランド「STRIKER(ストライカー)」から、独自のZ900RSカスタム=SZ-019が’19東京モーターサイクルショーで公開された。スポーツ性を徹底的に高めた仕様のインプレッションはいかに?!

STDと一線を画する抜群の運動性と爽快感

Z900RSの可能性を示すカスタムコンプリートマシンとして、今春からSZ-019の発売を開始するカラーズインターナショナル/ストライカー。ここに紹介するグリーンの車両は、その開発ベースと言うべきデモ車で、コンプリートマシンではオプション扱いの部品を各部に装着しているものの、基本構成はSZ-019とほぼ共通である。STDと比較した場合、このマシンで多くの人が最初に興味を惹かれるのは、セパレートハンドル/バックステップ/オリジナルシートの投入によって、一新されたライディングポジションだろう。これらはSTDでは体感しづらい、Z900RSの潜在能力を引き出すために生まれたパーツなのだ。

そして潜在能力を引き出すという意味では、爽快な吹け上がりが満喫できるオールチタンマフラーや、剛性バランスを最適化するステアリングステム&スイングアーム(撮影時は未装着)、多種多様なアルミ削り出し/カーボンパーツなども、狙いは同様である。もちろん、同社のデモ車とコンプリートマシンが採用するすべてのオリジナルパーツは、単品販売も行われている。

【STRIKER Z900RS SZ-019 Basic package + Option】東京モーターサイクルショーで公開されたSZ-019オプション仕様のデモ車両。写真のスイングアームはノーマルだが、SZ-019にはG-STRIKERスイングアームが装着されている。

【STRIKER Z900RS SZ-019 Basic package 価格:198万円(税込)】車両代及び納車整備も含めて発売。ストリートコンセプトチタンフルエキゾースト、スポーツツーリングコンセプト”STC”ステップキット、G-STRIKERセパレートハンドルキット(トップブリッジ、Z2タイプショートミラー込み)、ガードスライダー、ラジエターコアガード、オリジナルタンデムステップバー、アルミビレットフェンダーレスキット、G-STRIKERスイングアーム、オリジナルカスタムシート加工(表皮張替え&ロゴ入れ)がセットとなる。※写真は一部オプション装着

セパレートハンドルキットはギルドデザインとのコラボ品で、キットに含まれる大胆な肉抜きが施されたトップブリッジは逆ウイング型。セパハンはタレ角と高さが2段階に調整可能。一般的な体格のライダーならストリート/Hiの位置を選べば、日常域でも不満を感じることはないだろう。デモ車はオプションのビレットアンダーブラケットSETも装着している。

オプションのワイドヒールガードを装備したバックステップは4ポジション式。ツーリングでの快適性を意識したフラットタイプのバーは、アフターマーケットでは珍しい形状だ(オプションとしてオーソドックスな円筒型も存在)。

バックステップの左側。シフトロッドの途中には、寺本自動車のEZ-SHIFTER用センサーが備わる。

チタン製EXシステムは集合部にセパレーターを備える4-1式で、エキパイはコニカルテーパー。STDのような消音用チャンバーは装備しない。

表面仕上げはセラコートグレーシャーブラックとチタンソリッド、サイレンサーは真円と異形断面OFF-TYPEを設定。

【インプレ】前輪加重の増加で乗り味が激変!!

Z900RSの資質を語るうえでは、レトロやノスタルジックなどという言葉がよく使われる。でもストライカーのマシンに乗って、そんな言葉を思い浮かべる人はいないだろう。何と言っても同社のデモ車は、現代ならではの走りが楽しめるスポーツバイクとして、きっちり仕上げられているのだから。排気系の変更で加減速の楽しさが増したことや、前後ショックの見直しで車体の動きが上質になったこと、ブレンボの導入でブレーキタッチがリニアになったことなど、このマシンはSTDとは一線を画する数多くの美点を備えている。しかし、今回の試乗で僕が最も感心したのは、ライポジ関連パーツの刷新を主因とする、前後重量バランスの最適化だった。荷重が後ろ寄りのSTDに対して、程よい塩梅でフロント荷重が増したデモ車は、前輪のグリップ力と倒立フォークの剛性を積極的に活かした、現代的な走りが楽しめるのである。とは言っても、近年のスーパースポーツように尖っているわけではない。ストライカーのZ900RSは、乗り手の技量や走る場面を問わない、守備範囲が広いスポーツバイクなのだ。(中村友彦)

見た目は戦闘的になったものの、ライポジは今どきのスポーツネイキッドより上半身の前傾が少し強いかな……という印象で、そんなにスパルタンではない。この乗車姿勢なら、ツーリングや街乗りも気軽に楽しめるだろう。ライダーの身長は184cm、体重は74kg。

オプションとしてスクーデリアオクムラのMEチューニングが施されたフロントフォーク。純正がベースとは思えないほど、良好な作動性を実現。フロントフェンダーはカーボン製となる。

リヤショックにもスクーデリアオクムラのMEチューニングを施す。スポーツライディング時の手応えが明確になっただけではなく、路面の凹凸の吸収性も格段に向上している。

今回は未装着だが、ギルドデザインとの共作となるスイングアームも注目の逸品。縦剛性は高く、横方向はしなりを持たせた旋回しやすい特性となっている。純正品から+250㎜のリヤフェンダーは、雨天走行時の快適性を向上(※G-STRIKERスイングアームにリヤフェンダーを装着する際は加工が必要となります)。

アルミ削り出しのフェンダーレスキットも入念な作りこみ。天板とナンバーステーをつなぐメインのステーをアルミ削り出しで製作し、サイドにはSTRIKERロゴを刻印。ナンバーの角度は40度に設定し保安基準にも適合している。

ステンレス製ラジエターガードは中央と左右で異なるメッシュを採用。カーボンラジエターシュラウドは走行風の流れを意識して開発。

転倒時の保護用として、エンジン左右に装着されたガードスライダーはカーボンコンポジット製(カーボンは+1万円)。定番のジュラコン製がSZ-019に標準装備となる。

3月の東京MCショーで同社が展示した、Gストライカー製ステアリングステム+ハンドルとバックステップ。前者はZ900RS用で、トップブリッジにはバーハンドル用ブラケットを装備する。カーボン素材のテーパーハンドルは試作品で、製品化は現時点では未定。

●写真:真弓悟史 ●文:中村友彦 

●取材協力:カラーズインターナショナル/ストライカーシステムYOKOHAMA

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いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)