環境性能に対応しながら続々200ps突破!

令和に買いたい!【国産大型スーパースポーツ】 2019ニューモデル大集合 #01

  • 2019/5/1

スプリントにおける究極の「走る・曲がる・止まる」を追求したカテゴリー。1000ccは、スーパーバイク世界選手権(SBK)や世界耐久などレースを視野に入れた公認取得マシンとしての性格も併せ持つ。今や200psが標準となり、+αをどれだけ絞り出せるかがトレンド。さらに、モトGP譲りの「ウイング」まで登場した。

超高回転化で限界越え! 公道に翼まで降りてきた

各社自慢の最先端メカを満載する大型スーパースポーツ=SS。’10年代はIMU(慣性センサー)を用いた高度な電子制御技術が一大トレンドとなったが、今や広く行き渡り、’19年はさらなる「パワー競争」と「ウイング」が新潮流となっている。

’19最新潮流は?
・可変バルタイ&フィンガーフォロワーが主流へ
・サーキット向け仕様を設定
・公道ウイングレットが登場

近年のリッターSSは、’90年代には夢だった200psが一般的。もはや限界と思われたが、高回転化に対応するフィンガーフォロワーやドゥカティのお家芸であるデスモドロミック機構などに磨きをかけ、大台を大きく超えるマシンが続々出現してきた。もちろん厳しい排ガス規制もクリア済みである。

GSX-R1000の可変バルブタイミングに続き、S1000RRに搭載されたシフトカムも話題。低中速トルクと高回転パワーを両立できる注目の機構だ。

ウイングは、ダウンフォースを稼ぐための整流板。MotoGPが源流のデバイスで、’19ではついに公道モデルのパニガーレV4R、RSV4 1100に搭載され、今後さらに広まりそうだ。

加えて、レース参戦を見据えた上級仕様が追加設定されるのも最近のトレンド。R1らにキットパーツを組み込んだコンプリート車まで登場してきた。

カワサキ ニンジャ ZX-10R/RR/SE/KRTエディション:SBK4連覇中の最強マシン本気バージョンは204psへ

’04年のデビュー以来、「サーキット最速」を命題に進化を重ね、’11でいち早く200psに到達したカワサキの最高峰スーパースポーツ。’16年型ではSBKワークスマシンのノウハウを注入し、リザーバータンク付きのショーワ製バランスフリー フロントフォークをはじめ、電子制御スロットルやボッシュ製6軸センサーなどを獲得した。さらに’19年型では、高回転化を促進するフィンガーフォロワーロッカーアームを新採用。STDは+3ps、レースを想定したRRは従来より102g量なチタンコンロッドも与え、+4psを達成した。SBKで’15年から4連覇している常勝マシンの片鱗を一般ライダーも味わえる。RRは世界500台限定で生産されるSBK向けのレース対応モデルだ。チタンコンロッドを採用し、サス設定も見直した。

【KAWASAKI Ninja ZX-10RR 2019】主要諸元■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 204ps/13500rpm 11.7kg-m/11200rpm 206kg 17L シート高835mm ●価格:292万6800円

【外観は不変、こだわるのは速さのみ】’19で全グレードのバルブ駆動を直打式→フィンガーフォロワーアームに変更。往復運動質量の20%低減を実現し、全域でのパワー向上を実現した。メーターなどの外観は従来型と同一なのがストイック。

【KAWASAKI Ninja ZX-10R SE】新登場の電サス版:’18から登場した上級仕様で、リアルタイムに減衰力を可変するショーワ製KECSを採用。’19では傷を自己修復するハイリーデュラブルペイントを新投入。 ●価格:265万6800円

【KAWASAKI Ninja ZX-10R KRT Edition】気分はワークス:STDにワークスカラーをイメージした特別カラーを施す。全グレードともエンジンに赤いシリンダーヘッドカバーをあしらう。 ●価格:206万2800円

【KAWASAKI Ninja ZX-10R(STD)】鋳造ホイール採用:新たに双方向対応のクイックシフターを装備。ホイールはRRとSEがマルケジーニ鍛造なのに対し、3本スポークのアルミ鋳造となる。 ●入荷未定

【SBKは今年も必勝体勢】1月のテストでは王者ジョナサン・レイがトップタイムをマーク。さら同僚として実力派のレオン・ハスラムが加入し、今季もカワサキレーシングチーム(KRT)は必勝体制だ。

ヤマハ YZF-R1/GYTR/R1M:8耐4連覇、今だ強い国産SSの革命児

’98年の初代から21周年を迎えたYZF-R1。現行型は’15年に全面刷新した8代目で、MotoGPマシンの血統を色濃く継いだサーキット志向のマシンとなる。クラス唯一の不等間隔爆発を採用したクロスプレーン直4は、圧巻のトラクション性能を発揮し、チタンコンロッドなどの装備で200psをマーク。国産スーパースポーツ勢の先陣を切った電子制御も特徴で、10段階トラクションコントロールや横スライドをも検知する6軸センサーなど充実の一言だ。’18鈴鹿8耐ではヤマハ初の4連覇も達成した。’19では色変更を実施。

【YAMAHA YZF-R1 2019】主要諸元■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/13500rpm 11.5kg-m/11500rpm 200kg 17L シート高855mm ●価格:226万8000円

国産スーパースポーツ勢でいち早くフルカラー液晶メーターを導入。モード変更で電脳を一括制御でき、2輪市販車初の6軸センサーも自慢だ。R1Mは、’18でより細やかなサス設定が可能になった。※写真はSTD

【YAMAHA YZF-R1M】カーボン外装や電子制御サスペンションを備える上級版。 ●価格:307万8000円

【YAMAHA YZF-R1 GYTR】20周年記念の特別色を施した20台限定のサーキット用コンプリートマシン。 ●入荷予定なし

スズキ GSX-R1000/R/竜洋:サーキットの覇者が現行型初のマイチェン

「OWN THE RACETRACK(レーストラックを我がものに)」を標榜し、’01年にデビュー。’17でMotoGPマシン譲りの技術を継承する6代目に進化した。エンジンは、可変バルブのSR-VVTなどにより、従来から自慢の低中速トルクを活かしたまま圧巻の高回転パワーを獲得している。’19モデルでは初のマイチェンを実施。マフラーのヒートガードを大型化し、色を銀→黒に。STDは上下対応のクイックシフターを標準で備え、上級版のRは新たに可変ピボット機構やステンメッシュのフロントブレーキホースを採用した。

【SUZUKI GSX-R1000R 2019】水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 999cc 197ps/13200rpm 11.9kg-m/10800rpm 203kg 16L シート高825mm ●価格:211万6800円

レーシーなフル液晶メーターは、Rのみ反転タイプ。パワーモードは3段階、トラコンは10段階から選べる。国内仕様はR1000Rのみ設定され、197psを発生。

【SUZUKI GSX-R1000 2019】スタンダードバージョンは海外のみ販売される。 ●入荷予定なし

ホンダ CBR1000RR/SP:熟成を極めし駿馬

’92年の初代900から数え、27年目を迎えたSSの元祖。’17の全面刷新で15kgもの減量に成功し、直4エンジンを搭載するスーパースポーツでは最軽量級に躍進した。’19モデルでは電脳をブラッシュアップ。9段階式のトラコン=HSTCは、旋回中のタイヤ周長変化を感知し、精緻な制御が可能に。ウイリーの抑制が独立制御となったほか、電スロの駆動速度向上によってアクセルの応答性も高めた。同時に車体色の一部を変更している。

【HONDA CBR1000RR SP 2019】■水冷4スト並列4気筒 999cc 192ps 11.6kg-m 195kg 16L シート高820mm ●価格:●249万4800円

RC213V-S風のフルカラーTFT液晶を採用。パワーモードは5段階式で、’19で最もスポーティなレベル1のトルク特性がよりパワフルになった。※写真はSP

【HONDA CBR1000RR 2019】こちらはスタンダード版。●価格:204万6600円~20万9000円 ※SP2はレースベース車(178万2000円)のみのラインナップとなった

カワサキ ニンジャH2カーボン/H2R:231馬力で異次元に突入

2輪市販車で世界初のスーパーチャージャーを搭載し、圧倒的な加速という独自の世界観を追求。登場5年目の’19では26ps増で驚異の231psに到達し、最新のブレンボ製Stylemaキャリパーを獲得した。さらに同社初のスマホ接続機能やETC2.0車載器も導入。全グレードで小傷を自己修復するハイリーデュラブルペイントを採用した。’19年からH2カーボンの国内仕様も設定(受注販売)。

【KAWASAKI H2 CARBON 2019】水冷4スト並列4気筒 998cc 231ps 14.4kg-m 238kg 17L シート高825mm ●価格:356万4000円

’19で自動調光機能付きのフルカラー液晶メーターを採用。4つの表示パターンを選択でき、過給圧やアクセル開度、ブレーキ効力なども表示できる。

【KAWASAKI H2R 2019】保安部品を外したクローズド専用のRは、本来の性能である310psを発揮。ツインラムエアやチタンマフラー、カーボン外装を奢る。 ●価格:594万円

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ヨ

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帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)