マシン・オブ・ザ・イヤー2018
GSX-Rエンジンのスーパーマシンがテイスト2連覇!

加賀山選手のカタナがプロアームに進化

11/11に開催されたテイスト・オブ・ツクバの最速クラス「ハーキュリーズ」で、元スズキワークス、現在もJSB1000を走る現役トップライダー・加賀山就臣選手が駆る「カタナ1000R」が、前回大会に続いて2連覇を達成した。GSX-R1000のエンジンを搭載したこのマシン、筑波2000を58秒台でラップすることで話題を集めたが、今回はなんと! スイングアームを片持ちのプロアームとした2号機を製作して筑波に乗り込んできたのだ。

意外性抜群のカタナ+プロアーム

‘16年式GSX-R1000のエンジンを、カタナベースのスペシャルフレームに搭載した加賀山カタナは、氏が代表およびライダーを務めるチームカガヤマが製作したマシン。ファクトリーに余っていたR1000のエンジンとカタナのフレームを見て、加賀山選手が参戦を思いつき……という経緯で5月のテイスト・オブ・ツクバ「ハーキュリーズクラス(鉄フレームであればほぼ改造無制限)」にエントリー。初参戦でいきなり優勝を成し遂げている。(前回の詳細はこちらから

そのスーパーカタナが、今度はリヤまわりを片持ちのプロアーム化してきた! 正確には前回の優勝マシンはそのままに、新たにプロアームの2号機を製作したのだが、ホイールを避けるように取り回されたセンター出しのアップマフラーも含めて、カタナのフォルムにプロアームは斬新でインパクトも抜群。レース当日はじっくり観察もままならないほどの人垣ができた。

注目のプロアームやリヤサスまわりはドゥカティ・ストリートファイター用を転用。リヤショックの上側マウント部を設けるため、シートレール周りのフレーム構成も変更されている(1号機のリヤサスはユニットプロリンクだったため、ショック上側のマウントは不要だった)。

フレームのヘッドパイプ〜バックボーン部はカタナフレームを用いつつ、エンジンハンガー部を新造し、CB1300SFのスイングアームピボットを組み合わせるフレームの基本構造、車体のディメンションなどは基本的に1号機を踏襲。プロアーム化でスイングアーム長は短くなっている。

プロアーム化されたリヤまわりを際立たせるため、マフラーはセンターアップタイプに。これだけの大改造を加えたにも関わらず、カタナらしいバランスが全く崩れていない点がスゴイ。

こちらは5月のテイストに参戦した1号機。両持ちのスイングアームはホンダCBR系で、ユニットプロリンクのリヤサスごと移植。ショックの受けが不要なシートレールまわりはボルトオンのアルミ製とされている。

1号機の左サイド。カタナのSTDシートフォルムを保ちつつシングルシート化されたテールカウルは2号機にも踏襲される。左出しのマフラーも特徴。ちなみに1号機も2号機もエンジン内部は基本的にノーマルだという。

今回のテイストでは参戦車のプロアーム2号機(奥)とともに、前回の優勝マシンである1号機(手前)も展示された。

前回とは違うことをしたい

このプロアーム化の目的は至ってシンプル。加賀山選手によると“見た目の話題性”なのだという。「テイストはバイクが主役のレースですから。前回と同じではなく、なにか変更して話題作りをしたかったんです。自分も若い頃、片持ちはカッコいいと思っていたし、カタナにプロアームってアイデアはなかなかないだろうと。マフラーをセンターアップにしたのも片持ちを目立たせるため。バイクが注目されることをねらって改良してきたので、お客さんが集まってくれるのはすごく嬉しいですね」

スイングアームの変更による乗り味は「全然違う」とのこと。剛性感や接地感、曲がり方やバイクの振れ方まで全く異なってくるため、それに合わせて乗り方をアジャストする必要が生じるのだという。ところが事前のテストでは天候に恵まれず、ドライの筑波を走ったのは決勝前日が初めて。さすがにセッティングを煮詰めきれず「速く走る段階までたどり着かなかった」とのことだが、仕様変更して望んだ予選では58秒412で見事ポールポジション。赤旗中断で2ヒート制となった決勝レースでは、ファイナルラップの逆転劇で首位に立ち、そのまま2連覇を達成するという千両役者ぶりを見せつけた。

参戦1回目、そして今回の2回目と抜群の話題を提供してくれた加賀山選手とカタナ1000R。となれば次回も期待してしまうが……。「当然、そういうことですよね」と、何やら腹案はある模様。気が早い話だが、来春のテイストでは何を見せてくれるのか、今から非常に楽しみだ。

見事、2連覇を達成した加賀山選手。2位の新庄雅浩選手(左。ZRX1200S)や、3位の國川浩道選手(イナズマ1200)といった、ハーキュリーズの顔役と言えるライダーを抑えての優勝はさすが!

カタナ1000Rの細部はこちら

マツ

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「西部警察」と「北の国から」をこよなく愛する本誌編集部員。NSR専門誌・PROSPECのほか、フリーペーパーとして復活を果たしたビッグマシン零(ゼロ)の編集長も兼任する。
■1975年生まれ
■愛車:HONDA NSR250R(1992)/HARLEY-DAVIDSON XL883(2009)

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