北米、欧州、インドネシアで発表

ヤマハ2019新型YZF-R25と新型YZF-R3の詳細解説

2018年10月11日、ヤマハが欧州やインドネシアでも2019新型YZF-R25とYZF-R3を正式発表。開発プロジェクトリーダーが新型のプレゼンテーションを行った。先にWEB配信したアメリカ発表分も含めて情報をまとめて紹介しよう。

センターダクトにはラジエターに送風する機能があった

2019年新型YZF-R25とYZF-R3はこれまでと同様、排気量違いの兄弟モデルして同時にアップデートが施された。よって、変更点の内容は両モデルで共通となる。まず、マシンのコンセプトは、「Ride the “R” Anytime」となり、従来の「毎日乗れる、スーパーバイク」からニュアンスが発展。これは、Rシリーズ共通のスタイルを獲得したことやフロント倒立フォークの採用で、より高いレベルの走りを実現していることに他ならない。YZR-M1と同じ形のセンターダクトは、ラムエア過給こそしていないがラジエターに空気を送る機能を備えており、さらに新しいデザインのフェアリングは空気抵抗低減によりトップスピードが8km/hアップしているという。また、KYB製の倒立フロントフォークはCBR250RRと同じ径37mmでトップブリッジは軽量なアルミ製を採用。高剛性のフロントまわりを獲得したことに加え、従来より22mm低いハンドル位置によるライディングポジションの変化からフロントへの荷重が得やすくなり、ブレーキングやコーナリング性能が高まっていることが期待できる。

新型YZF-R25/R3で最も大きな変更点と言える顔は、YZR-M1のシルエットを採用。センターダクトはラジエター付近に空気を流す役割を果たすだけでなく、レース時には本来のラムエアダクトとして活用することもできるだろう。正面からだとハンドルが低くマウントされていることもよく分かる。

新しいカウルは、風洞テストにより空気抵抗値(Cd.A)が0.347→0.323に7%改善。エンジンは継続だがこれにより最高速が8km/hアップしている。

ハンドル位置が従来から22mm下げられたライディングポジションは図でもスポーティになっていることが分かる。ただ、右上の跨りを見る限り過度な前傾は抑えられているようだ。インナータンクとタンクカバー新作で、20mm低く、ヒザ付近で31.4mmワイドになり、前方部はハンドルで手が挟まらないように窪みが設けられている。

エンジンやフレームは従来型を継続

2018年型でユーロ4に対応し、国内ではそれに準ずる平成28年排ガス規制に対応したエンジンは排気系も含めて従来のまま継承された。また、リヤにモノクロスサスペンションを備えたトラスフレームも従来から変わらない装備となるが、フロントの倒立フォーク採用に合わせてリヤショックはセッティングが変更されている。タイヤはYZF-R25がIRC製、YZF-R3はダンロップ製を標準装着する。

エンジンとフレームは信頼性が高いことから継続採用となった。YZF-R25/R3ともエンジンやシャーシの数値に変更はない。

CBR250RRや新型Ninja250のダウンドラフト吸気に対してホリゾンタルレイアウトのエンジンは継続されたが、レースなどでの実力はまだ一線級だ。

タイヤがIRC製のYZF-R25のシャーシ。リヤショックのセッティングも変更されており、前後サスが一新。リヤサスはリンクレスだがパフォーマンス向上が期待できそう。

北米YZF-R3のLEDヘッドライト。ウインカーは他の仕向け地よりも大きい。YZF-R6のポジション灯がメインライトになったようなデザインで、レーサーカウルだとR6により近づきそうだ。

アルミダイキャストのトップブリッジはYZR-M1のような肉抜きで軽量化。見た目もレーシーで雰囲気満点のコックピットに生まれ変わった。右手のスターター&キルスイッチも新しくなっている。

YZF-R1似のメーターはMT-10と同じボディと思われる。アナログだったタコメーターが新型ではバーグラフ表示となりフル液晶化された。従来1万3000rpmだったレッドゾーンが12500rpmからになっている。

米国は12月、欧州は1月に発売、インドネシアでは価格が発表

2018年10月11日、北米や欧州、インドネシアで発表された2019年型YZF-R25及びYZF-R3。欧州ではR3が2019年1月に発売されることがアナウンスされている。アメリカではR3が2018年12月に4999ドル(約56万円、ABSなし)~5299ドル(約59万円、ABS)で発売。インドネシアはR25の価格が5860万ルピア(約43万円、ABSなし)と発表された。注目すべきは価格の変化で北米ではSTDが据え置き。インドネシアでは約1万円アップに抑えれられている。同様に国内でも「新型は2万円アップ以内」と言われており、コストパフォーマンスの高さに期待ができそうだ。

【YAMAHA YZF-R25 2019年型インドネシア仕様】カラーリングはMatte Red(マットレッド)。

【YAMAHA YZF-R25 2019年型インドネシア仕様】カラーリングはRacing Blue(レーシングブルー)。

【YAMAHA YZF-R25 2019年型インドネシア仕様】カラーリングはMatte Black(マットブラック)。

【YAMAHA YZF-R3 2019年型北米仕様】カラーリングはVivid White(ビビッドホワイト)。

【YAMAHA YZF-R3 2019年型北米仕様】カラーリングはTeam Yamaha Blue(チームヤマハブルー)。

【YAMAHA YZF-R3 2019年型北米仕様】カラーリングはMatte Black(マットブラック)。北米はこの3色でABSありとなしが選べる。ちなみに欧州もR3のみの発売となるが、白はランナップされていない。


「【正式発表】ヤマハが2019新型YZF-R3を公開、倒立フォーク&液晶メーター採用に」記事はこちらへ。

いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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