9月7日に製品説明会が開催

ホンダCRF450Lの足着き(足つき)とライディングポジションを確認

2018年9月7日、ツインリンクもてぎでホンダの新型CRF450Lの製品説明会が実施された。同時に車両の撮影や跨りも実施できたので、気になる足着きなどもチェックした。

モトクロッサーベースでも足着き性に配慮

8月23日に正式発表されたCRF450Lの国内仕様は、欧州仕様のシート高940mmに対して45mmダウンの895mmと発表された。国内仕様はローシートを標準装備するとともにサスセッティングが専用となり、CRF250ラリーと同じ、CRF250Lと比較しても20mm高いだけのレベルに抑えた895mmのシート高を実現している。サスペンションは、リヤはCRF450Rと基本的に同じショックユニットのセッティングを変更し、専用のリンクを採用。フロントフォークは、同じくセッティング変更と剛性の最適化を実施している。

【HONDA CRF450L 2019年型国内仕様 価格:129万6000円 発売日:9月20日 色:赤】跨ってみると身長170㎝以上あれば両ツマ先が接地するという印象だった。ライダーは身長172cm、体重100kgだ。

出力はCRF250Lと同等でも異なる出力特性

下の図は、CRF450LとCRF250Lの出力特性とトルク特性を示したもの。赤が450L、緑が250Lを示しており、実線が出力で点線がトルクカーブとなる。5000rpmまでがトレール(未舗装路)で使う実用領域になるが、そこではトルクフルなエンジン特性を確保している。開発責任者は、「トレールで使う回転領域では、出力は250Lの1.5倍以上、最大トルクについても4000rpm以下で発生させることでコーナーからの出口を含めてリニアリティのある楽しめるエンジン特性を作り上げました」と語る。

法規を守りながらトレールライドを楽しむために作り込まれたエンジン特性。赤のCRF450Lは、最高出力24ps/7500rpm(実線)、最大トルク3.3kg-m/3500rpm(点線)、緑のCRF250Lは、24ps/8500rpm(実線)、2.3kg-m/6750rpm(点線)となる。

開発コンセプトは「Attack next trail」

CRF450Lの開発コンセプトは「Attack next trail」で、世界にあるトレール(未舗装路)の環境変化から生まれたものだ。例えば住宅街がトレールが存在する地域に広がり公道で分断されてしまうといった変化から、トレールとトレールをどんどん移動していけるハイパフォーマンスな公道バイクを開発することが目的となった。それを受けて今回開発されたCRF450Lは、モトクロッサーであるCRF450Rのイメージを色濃く残している。開発においては450Rの部品を極力変えないという方針がチーム内で徹底され、部品流用率は70%という結果に。本物のオフロード性能を受け継ぎ、世界中のより多くのユーザーにモトクロッサー譲りの性能を楽しんでもらうことがテーマとなっているのだ。

左がCRF450Lで右がモトクロッサーのCRF450R。450Lは、70%の部品を共用し公道走行を可能としている。メインである北米市場向け仕様は、日欧と異なる環境規制からレーサーに近いフルパワーを実現しているが、本物指向のオフロード装備は国内仕様の出力でもその真価を発揮するだろう。


取材協力:ホンダモーターサイクルジャパン
「新型CRF450L国内仕様は24psで9/20発売、シート高は45mmダウン」はこちらへ。