マシン・オブ・ザ・イヤー2018
華男(はな)よりバイク!

岡崎静夏がホンダ CB1000Rをインプレ!

全日本ロードJ-GP3クラスで活躍中とはいえ、そこは25歳の女子。大迫力のCB1000Rを前に、ちょっとビビリ気味の静夏ちゃんです。でも、颯爽とまたがるとその瞬間から自分のものに! スマートに乗りこなすのでした。 ※ヤングマシン2018年7月号(5月24日発売)より

岡崎静夏(Shizuka Okazaki):愛車CBR250RRで通勤し……というフツーの26 歳のようでありながら、全日本J-GP3で活躍するトップライダー。ランキング上位を狙いガッツリ攻める!

走れば走るほど、前向きな気持ちが高まる

人生の中でバイク以外のネタがほとんどない自分ですが、ムリヤリ絞り出してみると、この間友達とボウリングに行きました!
それがもう、ひどくて……。自分でもヤバい投げ方をしてるのが分かるレベル!!「こりゃあまいった!」 と内心うなだれてました……。 が、途中で1発ストライク狙いの「ムーンライトストライクゲーム」が始まり、まわりに「シズ、絶対ストライク獲れよ〜」と言われた途端、なんとホントにストライク! ウソみたいな実話です。

いや〜、やっぱり本番に強いんだな〜、私。予選まではイマイチでも決勝でタイムアップする全日本とまったく同じだわ。やっぱり予選からテンションを上げて集中力を……ハッ。結局バイクの話だ!

(Honda CB1000R)●色:黒、赤●価格:163万6200円

いやだって、今回は新型CB1000Rの初乗りですからね〜。もともと頭の中はバイクだらけなのに、目の前にこんなカッコいいバイクが置かれたら、そりゃあバイク脳にもなりますって。フロントにはギュッというカタマリ感があって、リヤはスッキリというデザインのCB1000Rは、いかにも楽しそうなバイクで、素直に「乗ってみたい!」と思えます。 CBR1000RRベースのエンジンということだったし、路面もところどころ濡れていたので、走り出す前はちょっと緊張しました。

男性陣は「軽いバイクだよ!」「取り回しもラクだよ!」と口を揃えるのですが、そこはホラ、私も一応は 身長158㎝のか弱い女子ですから、小排気量モデルのように「ラクラク〜」とは言えません。ただ、押し引きの際のハンドル操作を邪魔しないタンク位置など、要所はすごくよく造られています。見た目はビッグバイクらしく迫力たっぷりだし、またがるとハンドルがちょっと遠く感じますが、思ったよりもコンパクト。「ん! イケるかも」と前向きな気持ちになれました。そしてその気持ち、走れば走るほど高まっていったんですよ! やっぱりボウリングよりバイクだな!

女子大助かりの装備満載で、パワーを自分のものに!

何しろ145psですから……。試乗したこの日の御殿場方面はあいにくの天候で、路面もウエット。走行モードは迷わず「レイン」にセットしました。そりゃあ慎重にもなります。

いきなり「レイン」ってのもどうかなと思いつつ、これが正解! スロットルレスポンスがほどよく抑えられていて、全然怖くありません。ポイントは「ほどよく」というところ。「マイルドなのはいいけど、ホゲホゲ言うだけでちっとも進まない!」みたいな不満はありません。ちゃんと145psなりのパワフルさを感じさせてくれつつ、怖さはないという、いいバランスです。

路面がウエットだったので最初はおっかなびっくりだったけど、レスポンスをほどよく抑えてくれるレインモードのおかげですぐに安心して走らせることができました。ただ、本当にパワフルなので、ウエット=レインモードは切り替えないほうがいいかも(笑)。軽快だけど落ち着きあるハンドリングが気に入りました。

さらにライディングをラクにしてくれるのが、とっても優秀なオートシフターです。シフトアップはもちろん、シフトダウンもクラッチ要らずということで、女子大助かり! 特にシフトダウンは絶対に私より上手だと思うんですが、ガチャガチャ感はないし、エンジンブレーキは柔らかく効き始めるし、言うことありません。またがった時には「ハンドルがちょっと遠いな」と思いましたが、発進停止以外はクラッチ操作が要らないことで、ずいぶんラクになるんだな〜と感動しました。「怖くない」とか「ラク」とか、そんな話ばっかりじゃハイパフォーマンスなCB1000Rにそぐわないかな……。でも、小柄な女子ライダー にとってはすごく大事なポイントなんですよね。

休憩! @道の駅すばしり:食堂で名物の「富士山溶岩からあげ」を食べ、無料で利用出来る足湯でひと息つきました!

「自分で操って曲げる」というバイクらしい喜びを

よし、ランチを食べて足湯でくつろいで、だいぶ体もあったまってきたことだし、行っちゃいますか、スポーツモード!

うわっ、スゴいパワー!(笑)おいそれと全開にする気にはなりません。でも、どうにもならないわけじゃなく、むしろ扱いやすく感じるのは、軽快だけど安定感と接地感が豊かなハンドリングのおかげかな。フロントタイヤが自分の近くにある印象で、走りのフィーリングはコンパクトそのものです。変に舵角がつくこともなく、バイクが自分の意志より先行してしまうこともなく、すごくニュートラルです。さすがに濡れた路面で攻めようとは思わないけど、スポーツライディングのエキサイティングさ──の、入口にいることは感じられます。

足まわりはスポーティーに引き締められているので、ちょっとスパルタンな乗り味です。でもその分、高速道路での車線変更や追い越し加速などを機敏にこなすので、ストレスを感じることがありません。パワーにゆとりがあるし、ポジションはラクなアップライト&コンパクト、おまけにオートシフター装備で、ツーリングが楽しそう。

そう! CB1000Rは走らせてるうちにどんどん楽しくなってくるんですよ。サスペンションはしっかりとした剛性感があるし、ブレーキはパワーに見合った制動力を発揮してくれるから、不安がないんです。最初はかなり心配だったスポーツモードでしたが、いつの間にか「やっぱり1番楽しいかも!」と思ってました。雨ではレイン、街乗りはスタンダード、そしてもしサーキットを走る機会があればぜひスポーツでCB1000Rの本気を試してみてほしいな、と思います。

正統派ネイキッドというよりは、かなりスポーティーな印象で、街中もキビキビと走ってくれるので、「バイク好き・操作好き」の私にピッタリ。少し回転数が上がればオートシフターもすごくスムーズで、発進・停止以外ではクラッチを使わなくて済む分とってもラクです。私は身長158cmだけど、足着き性も気になりませんでした。

……えっ? 結局バイクの話ばっかりじゃないかって? うーん、何かあったかなぁ……。あ! じゃあ、最近のショッピングの話など。メガドンキホーテで買ったのは、一輪車です!

小学生の頃以来ですが、バランス感覚を養ったり体幹を鍛えるいいトレーニングになるかなって。全日本を戦う身としては、何か少しでも役に立てばいいなと思っています。あ、またバイクの話になっちゃった。えーと、じゃあ欲しいモノの話はどうですか? 私が今欲しいのはストライダー! ペダルなし、ブレーキなしの足漕ぎ自転車、皆さんご存知ですよね? キッズが軒並みレベルアップしてて、今やヒザ擦りは当たり前、ヒジも擦り始めてるらしいんですよ! これは絶対にいいトレーニングになる! 高級ブランドのバッグよりも、ストライダーが欲しい! 何ならオフロードバイクも追加で希望!

とまぁこんな感じで、結局バイクのことしか頭にありません……。

まとめ:高橋剛
撮影:松井 慎
取材協力:ホンダモーターサイクルジャパンアライヘルメットヒョウドウプロダクツ

高橋 剛

高橋 剛

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カート上がりのバイク野郎。心震わす原稿が得意で、あのスポーツ名門誌・Sports Graphic Numberにも寄稿したりしなかったり。セッティングさえ出れば怖いものなしの隠れ文豪。

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