コネクテッドや自己修復する塗装も採用

2019新型NinjaH2が231psにパワーアップし、ボンネビル最高速に挑戦

2018年8月10日、カワサキが海外で2019年型Ninja H2を発表。また、8月11~17日に開催されるBonneville Speed Week(ボンネビルスピードウィーク)に参戦することも明らかになった。

チーム38がH2でワールドレコードに挑戦

2015年、2016年にNinja H2Rでボンネビル ソルトフラッツで開催されるスピードウィークに参戦したカワサキのTeam38(チーム38)が、今年は公道版のNinja H2で参戦することが決まっている。2015年は乾燥湖底が雨でゆるみ、大会は中止。代わりにモハベ空港での開催に切り替えられた。そして、2016年はソルトフラッツの全長8マイル(約12.8㎞)のロングコースとショートコース(約8㎞)を駆け抜け、354km/hという記録を残している。

チーム38の挑戦はここで一度幕を閉じたが、今度はH2Rでの経験をH2にフィードバックして、量産車のワールドレコードに挑戦することになった。参戦クラスは、P-PB 1000(過給エンジン搭載量産車1000cc未満) でゼッケン番号は3882。231psにパワーアップを果たしたエンジンで好記録に期待が高まる。カワサキは1967年に2スト250ccの「A1R」でボンネビルスピードウィークに初参戦し、2つのクラスで当時の世界記録を樹立している。今回H2で、51年ぶりのワールドレコード樹立を目指すのだ。

【KAWASAKI Taem38 Ninja H2R 2016年】 カワサキの開発者やテストライダー有志によるレーシングチームで、結成は1975年。38は当時のメンバーが第38工場に勤務していたことが由来だ。この時の記録は220MPH=354.05km/hだった。

【KAWASAKI Team38 Ninja H2R 2015年】ボンネビルの代替として開催されたMojave Airpot & Spaceportの4kmの滑走路で実施されたモハベマイルに参戦。モハベは1マイル=約1.6kmの最高速記録で区間平均を記録とするボンネビルとは性質が異なる。この時の記録は216.4MPH=348.26km/hだった。

新型はコネクテッドや自己修復する塗装も採用

現在でも唯一のスーパーチャージャー搭載のスーパースポーツモデルであるNinja H2がボンネビルスピードウィークに参戦する。2019年モデルは、ユーロ4に準拠しつつ従来型の205psから231psへと最高出力をアップ。それだけではなく従来の燃費を保持しているのだ。これらの進化はNinja H2 SXのエアフィルターやインテークチャンバー、スパークプラグ、ECUを使って実現したが、Ninja H2はSXのバランス型スーパーチャージャーは採用せず、最高の加速力を目指した元来のコンセプトを貫く。さらにブリヂストンのRS11タイヤに加えて、最新のブレンボ「Stylema」フロントブレーキキャリパーも新採用。Stylemaは、ピストンまわりの空冷用スペースを増やすとともに空気が流れやすいデザインにしたことでブレーキパッド周辺の気流が増加し、冷却性が大幅に改善されている。

外観では、新しいSuperchargedエンブレムとペイントが異なるが、新たな特殊コーティング塗装「ハイリーデュラブルペイント」は、短い時間で小さなスクラッチ傷などを自己修復するという特筆すべき機能を持っている。カワサキが自社開発したハイリーデュラブルペイントは、修復に数週間かかる自動車で使われているものとは異なるものだ。

メーターはフルカラーTFT液晶スクリーンとし、初めてブルートゥース接続が可能となっている。TFTメーターは、Ninja H2 SXに装備されているものと同じ外観となっているが、カワサキの新しい「RIDEOLOGY THE APP」を介したスマートフォンとの接続機能が加えられた。ペアリングすると燃料レベルやバッテリー状態などの車両情報、走行ルートやサービスインターバルなどの情報を表示。また、スマートフォンへの電話やメール着信をインストゥルメントパネルの液晶スクリーンに表示させることもできる。

【KAWASAKI Ninja H2 2019年型欧州仕様】2017年モデルでオーリンズサスやIMUを採用するなどのモデルチェンジを実施したH2が、今度は231psにパワーアップするとともにスマホとのコネクティビティを採用するなどのアップデートを果たした。また、ナンバー灯もLEDとし全灯火類のLED化も実現している。

【KAWASAKI Ninja H2 Carbon 2019年型欧州仕様】アッパーカウルにカーボンを仕様する上級グレード。2018型の逆入車はSTD(302万4000円)より32万8000円アップで発売されている。

基本的にはH2 SXと同じカラーTFT液晶メーターは、左のツーリングモードの表示はSXと異なりH2独自のデザイン。右はスポーツモードで、IMUによる前後の加速度をリアルタイム表示するようになっている。

エンジン右側に取り付けられたスーパーチャージャーのエンブレムを刷新。左が新型でパワーアップに合わせてか赤い模様とインペラー(手裏剣?!)のデザインを施している。

ミラーコートカラーを自己修復する特殊コーティング塗装「ハイリーデュラブルペイント」にも注目。

2019年型Ninja H2は国内仕様となるか

2018年にブランニューで登場したスーパーチャージャー搭載のツアラーであるNinja H2 SX/SEは、逆輸入車ではなく国内正規モデルとして発売された。この流れから推測すると、新型Ninja H2も同じかたちになるかも知れない。従来の逆輸入販売に比べると価格や諸費用が抑えられるだけでなくETC2.0が標準装備されるかも知れないなど、ユーザーのメリットは大きい。こちらについても情報が入り次第お伝えしたい。


ニュース提供:欧州カワサキ

いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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