250ビグスクは再びブームとなるか?!

2018新型XMAX試乗インプレッション


’00年代前半に一世を風靡したヤマハの250ビッグスクーターは、’07年型のマジェスティ以来新作を発表していない。その間市民権を得たのがPCXやマジェスティSなどの150クラス。もう250は過去の物……そんな状況を覆すかもしれないヤマハの新作XMAXが、2018年1月25日に発売となった。果たしてその走りは?! 本誌執筆メンバーの「いち」がインプレする。

約10年ぶりの新作ビッグスクーター

X-MAX250の存在を初めて知ったのは、2006年のミラノショー取材時。一目見て「これはカッコいい!」と思ったが調べると現地生産のモデルで日本では発売しないとのこと。当時国内ではマジェスティが絶大な支持を受けていたので、X-MAX250を欧州から輸入する必要性は全くなかったのだ。また、国内ではその頃から駐車違反の取り締まりが強化され、250スクーター市場は急速に冷え込んでしまった。そして時代は一巡。XMAXがヤマハの約10年ぶりのブランニュー250スクーターとして国内で発売された。販売店に話を聞くとセールスは絶好調だという。

乗る時にまず「250のビッグスクーターはいいなぁ」と思わされたのが45Lサイズのシート下トランク容量。B4の書類が入るバッグがぴったりと収まり(公式にはバッグはA4サイズとされる)、さらに前方に小荷物も収納できる。もちろんヘルメットも2個収納可能だ(写真はSHOEI・J-クルーズのLサイズ)。ちなみにリード125も容量は大きいが、このバッグは入らなかった。

走りはTMAXと完全に一致

いざ、走り出してみると走りは元気そのもの。筆者が最後に乗ったヤマハの250スクーターは2007年型のマジェスティだが、当時平成18年排ガス規制に対応したばかりで、非常にまったりしていたのとは対照的だ。マジェの最高出力19ps/6500rpmに対してXMAXは23ps/7000rpmとなっており、その差は4ps。車重はマジェの188㎏に対して179㎏と9㎏の軽量化も効いているだろう。XMAXのエミッションは平成28年排ガス規制に強化されているにも関わらず、走りは間違いなくスポーティになっているのだ。今回乗ったのは一般道だけだが、「高速に乗らなければ走りはTMAXと完全に一致」というのがインプレッション。信号待ちからアクセルを開けるとすっ飛んで加速していく印象なのだ。また、33mm径の正立フォークは一般のバイクと同じようにトリプルツリーとトップブリッジで支えられており、ブレーキングでもフロントをスポーツバイクのように効かせられるのはTMAXに近い。しかし、走りだけでなく足着き性もTMAXと同様。身長172cm/体重65㎏で両足がつま先立ちだ。ただし、指の付け根は接地しているので慣れれば不安はない。

TMAXと同じF15インチホイールを採用するXMAXのシート高は795mm。現行TMAX SX/DXが同800mmなので、XMAXのシートがいかに高いかが分かるだろう。写真はワイズギアのローダウンサスペンションキット(6万9120円)を装着する前と後の例。キットにより40mmダウンさせることが可能だ。写真のライダーは身長165cm/体重65㎏とされている。

スマートキーなど装備も充実

街乗りならTMAXに近いレベルのスポーティな走りを見せるXMAXだが、装備面もTMAXに準じる内容だ。メーターはアナログ×2+液晶モニターで、ジェット機の噴射口をイメージしたという新型TMAXと同イメージだ。トラクションコントロールも装備され、気温や燃費などとともにメーターの液晶画面に表示される。メーター表示は右手のスイッチで変更できるので、走りながらでも画面を操作できるのも便利だった。フロントトランクは左右に用意されており、左はDCジャック付きでロックも可能だ。実燃費は23.8㎞/Lだった。

速度とタコメーターがアナログで中央に液晶を配置。時計を挟んで液晶の上下は表示を右ハンドルスイッチで変更できるので便利。上段は平均燃費、瞬間燃費、バッテリー電圧、平均スピード、外気温などが表示可能。下段はオド、トリップ、Vベルトトリップ、オイルトリップ、タイムトリップなど多彩な表示が可能だ。

スマートキーのスイッチは音によるアンサーバック機能が搭載されている。シートやフロントトランク、燃料タンクのリッドの開閉やメインスイッチ、ハンドルロック等は、中央のノブとその下のボタンで操作することができる。DCジャックを備えた左トランクはコードを通すスリットがあり、充電しながらスマホをハンドルマウントさせることができる。

フロントウインカー以外はLEDの灯火類。左右2灯がロービーム、中央がハイビームとなっている。

工具は最低限だが、メットホルダーのワイヤーやリヤサスのプリロード調整のフックなど実用的な装備だ。右スイッチボックスの下にあるのが、メーター切り替え用スイッチ。ハザードも装備する。レバーは左右とも調整機構はなし。

ブレーキは前後ともディスクにABSを標準装備だ。リヤサスはプリロード調整が可能となっている。

価格とカラーバリエーション

【YMAHAMA XMAX ABS 2018年型国内仕様 価格:64万2600円 発売日:2018年1月25日】カラーバリエーションは3色設定で、上からイエローメタリック6(イエロー)、マットグレーメタリック3(マットグレー)、ホワイトメタリック6(ホワイト)。生産国はインドネシアだ。

■主要諸元■全長2185 全幅775 全高1415 軸距1540 シート高795(各mm) 車重179㎏■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ249cc 内径×行程 70×64.9mm 23ps/7000rpm 2.4㎏-m/5500rpm Vベルト式無断変速 燃料タンク容量13L■ブレーキF=ディスク R=ディスク■タイヤF=120/70-15 140/70-14

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いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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