オフロードマシン ゴー・ライドから初登場! アドベンチャーバイクを扱うポイント指南

『チビテク アドベンチャーマシン』内山裕太郎が身長165cmのテクニックを伝授 #ゴー・ライド

小柄な体格ながら、オフロードマシンを自在にコントロール。数々のエンデューロで活躍してきたユータロー先生こと内山裕太郎選手。そのライテク講座「チビテク」がゴー・ライドに登場! 今回は最近人気のスズキVストローム650XT ABSをモデルバイクに、アドベンチャーマシンライテクを紹介! プライベートでビッグオフを楽しんでいるユータロー先生のテクニックを伝授だ!

内山裕太郎の身長165cmライテク『チビテク』アドベンチャーマシン編

オフロードバイク総合誌『オフロードマシン ゴー・ライド』(偶数月6日発売)から人気のテクニックコーナーをお届けする。今回は、ゴー・ライド誌では初登場となるプロライダー内山裕太郎先生のアドベンチャーマシンに関するちょっとしたポイント&テクニックを指南。250トレールモデルとアドベンチャーモデル、その扱いのには注意点が必要という、今回は基本的な注意点となる、取り回しについてをまとめてみた。250トレールと比較して学んでほしい。

内山裕太郎: 中学時代はマウンテンバイク、高校で二輪免許取得後はトレールマシンで林道ツーリングを楽しんでいた。その後、エンデューロに参戦し、各地のレースで優勝。日本代表としてISDEに5回参戦している。身長165cm。
【スズキV-Strom650XT ABS】価格:88万円(税抜き)………現在のアドベンチャーマシン人気の火付け役として、ヨーロッパで高く評価されているVストローム650。XTはスポークホイール仕様のことで、石畳やフラットダートでの衝撃吸収性が高められているのが特徴。「ロードではパワフルで走りも軽快。ダートでもトラクション性がよく、思った以上に走りますよ。エンジンが扱いやすく、リッターアドベンチャーマシンより軽いので、フラットな林道走行ならいけます。バランスのよさが魅力ですね」とユータロー先生も高評価だ。

取り回しでアドベンチャーマシンの車格を体感しよう!

ユータロー先生の愛車WR250RとVストローム650XT ABSを取り回してみて、まずは、それぞれの車格の違いを体感してみよう。

林道ツーリングへはWR250Rで出かけるというユータロー先生。だが、ロングツーリング用にアドベンチャーマシンを購入したという。

「林道での取り回しの軽さ、ライディングポジションの自由度はWRが最高です。でも、最近は林道の舗装化が進み、未舗装の林道へアクセスするまでの移動距離が長くなっています。その移動を楽にできるようにとアドベンチャーマシンを購入しました。ただ、アドベンチャーマシンでの林道走行は僕でも緊張しますよ(笑)。高速道路で安定性になっている車重は、林道では単純に重さとして感じます。サスストロークも短いので、ギャップでは振られやすくなります。燃料タンクも大きく、それが車体幅を広くしているので、足着き性も悪くなります。車体が振られたら、体を使ってバランス修正すればいいのですが、そうした車体幅の広さもあって、体を動かせる量が少なくなります。

でも、そうした不安を解消するためにアドベンチャーマシンにはトラクションコントロールやABSといった電子制御デバイスが標準装備され、その制御もどんどん進化しています。逆に250トレールはそうしたデバイスを搭載するスペースがなく、マシンコントロールはすべてライダー次第という面もあります。250トレールとアドベンチャーマシンそれぞれに特徴があるので、それに合わせた乗りかたを身に着けましょう。アドベンチャーマシンに使えるチビテクを紹介していくので、参考にしてみてください」

すべての動作を細かく行なう!

【腰を車体にあてる】車重のあるアドベンチャーマシンは、一気にバランスが崩れやすい(写真右)/【車体はなるべく傾けない】なるべく車体を立てておく。車体が一気に傾かないように、腰を当ててサポートする(写真左)
【歩幅も短めに】ハンドルを切り、車体を傾けて曲がっていく(写真右)/一気に向きを変えようとせず、少しずつ移動していく(写真左)
【腰の支えを忘れずに】腰で車体をしっかりサポート。ここで曲がり切れない場合は、一度バックするといい(写真右)/【急ブレーキに注意】車体を直立させて、ゆっくり止まる。フロントブレーキを一気にかけないように注意(写真左)

[POINT]一歩一歩を小さく!

車体が大きく重いので、バランスが崩れると一気に転倒してしまいがち。バランスをキープし続けるためには、一歩の歩幅を狭くして、少しずつ確実に移動していくのがポイントだ。

小さな歩幅で確実に移動!

250トレールマシンの取り回しは、車体を傾けて小回りできる

【車体をしっかり傾ける】アドベンチャーモデルに比べ軽いトレールは、小回りするためにも車体はあらかじめ傾けておく(写真右)/傾け過ぎないよう腰でしっかり支えるのは、軽いマシンでも同じ(写真左)
【腰で支えるのは同じ】ハンドルを切り、車体をしっかり傾けて曲がっていく(写真右)/車体が軽いのでスッと移動できるはず。ハンドルは切ったまま(写真左)
車体を傾けたまま、ターンしていく(写真右)/マシンの向きが変わったら、車体を直立させる(写真左)

[POINT]軽さをスッと押し出す

250トレールは車体が軽いので、取り回しで振られにくく、バランスを崩しにくい。だから、写真のように歩幅を広く取っても安定している。スッと車体を押し出してタイトに旋回できる。

スルスルとスムーズに移動できる。

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