
●記事提供: ライドハイ編集部
ヤマハ初のスーパースポーツ勝者FZ400
1970年にバーチカルツインのXS-1をはじめ、早期から4ストビッグバイクを投入してきたヤマハだったが、パフォーマンスの領域は2ストのイメージが強く、スーパースポーツのカテゴリーから一歩身を引く状況が続いていた。
それを打ち破ったのが1984年のFZ400。初のメジャーなスーパースポーツ領域へ勝負に出て、トップセラーを勝ち取ったのだ。
しかしホンダも王座奪還を高らかに宣言。それまで直4をメインにしていた400ccクラスに向けてV型4気筒を開発。全日本ロードレースのF3(400ccクラス)にもVF400Fベースのワークスマシンでチャレンジを開始した。
一方のヤマハはFZ400ベースのワークスマシンで迎え撃つ。車体もあらんかぎりの最先端な豪華仕様。TZR250で初の市販車へ投入となった、YZR500ワークスマシンで開発したアルミのデルタボックス・フレームを奢ったのだ。
軽量で縦横の剛性で強弱を必要な位置で必要な強度を使い分けられる、いわばセミモノコック構想のコンセプトは、当時最新とされていた角断面のパイプフレームとの次元の違いを直感させ、レーシングマシンそのままのフルカウルのフォルムと相俟って、その進化ぶりは他を圧倒していた。
ワークスマシンと同時開発 F3クラスで覇権争いに加わる
FZ400でレース開発をした状況に併行して、このジェネシス構想の新エンジンに新フレームと、F3レースでの王座維持を狙ったワークスマシンを開発。
その流れでついに誕生したFZR400は、当然のようにレース出場を前提としたマシンも用意。シングルシートの半ば市販レーサー然としたFZR400Rも1987年から登場した。
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