50万円切りでセローのよきライバルになる?

ニューモデル情報【空冷エンジン搭載のフルサイズトレール】カワサキ KLX230が10月15日に発売!

  • 2019/8/1

2016年のKLX250ファイナルエディションを最後にカワサキのラインナップから消えていたオフロード車が、待望の復活を遂げる。今回発表されたのは空冷2バルブエンジンを搭載したKLX230と、兄弟車のオフロードレーサーKLX230Rだ。

手頃な価格で誰もがオフロードを楽しめる

ニンジャシリーズやネオクラシックのZ900RS、W800など充実のラインナップを誇るカワサキに欠けていたもの、それはオフロード車だ。「戦う4スト」のキャッチコピーで知られたKLX250の生産終了後、ヴェルシス250などクロスオーバー的なバイクはあるものの、純粋にオフロードを楽しめるマシンの復活が待たれていた。今回発表されたKLX230は、50万円を切る価格が魅力的なKLX230だ。

誰もがオフロードライディングを楽しめるようにと、エンジンとフレームを完全に新設計。空冷4ストローク232cc単気筒エンジンは低中速から力強いトルクを生み出し、シンプルな構造で信頼性も高い。カワサキ伝統の軽量コンパクトかつ低重心のペリメターフレームにより、オフロードライディングにおける高い操縦安定性を実現している。モトクロッサーのKXシリーズで培った『人間工学に基づいたデザイン』により、スリムで扱いやすいマシンコントロール性を手に入れているのも見逃せないだろう。

完全新設計のエンジンは、空冷SOHC2バルブ単気筒というもっともシンプルな構成を選択。高い信頼性と耐久性を持ち、軽量コンパクトで扱いやすい車体構成に貢献するだけでなく、オフロードライディングでは扱いやすい低中速トルクや、補器類の少なさゆえに転倒時でも壊れにくいといった点が武器になる。

トルクを重視した67×66mmというほぼスクエアのボアストローク設定により、低中速から豊かなトルクを発生。燃料供給はフューエルインジェクション(FI)で、緻密なスロットル制御に貢献。低速域でのスムーズなトルク特性は扱いやすさとリニアな加速を実現している。セルスターター装備に6速ミッションというのもうれしい。

こちらも完全新設計のペリメターフレーム。通常のセミダブルクレードルと異なり左右2本のタンクレールを持つことから剛性が高く低重心、かつコンパクトという特徴を持ち、オフロードライディングにおける高い操縦安定性を実現している。

フロントは21インチホイールで、φ265mmのペタルディスクに2ポットキャリパーを組み合わせる。サスペンションストロークは220mmだ。ボッシュ社と共同開発したデュアルパーパスABSは、オンロードとオフロードどちらの路面においても安全に停止できるようにブレーキを制御し、ライダーをサポートする。

リヤホイールは18インチ。φ220mmペタルディスクに1ポットキャリパー、ホイールトラベル223mmという構成だ。前後タイヤはF=2.75およびR=4.10という、やや細身のサイズを装着している。

ヤマハ セロー250とKLX230を比べると?

車体構成や価格帯からライバルと目されるのはヤマハのセロー250だ。まず目を引くのは2車のシート高の違い。セローは初心者に優しい830mmで、険しい山間ライディングでも両足を地面に着きながら“2輪2足走行”でクリアしていくという独自のオフロード哲学を持っている。これに対しKLX230は885mmと、本格派で知られたKLX250にもヒケを取らないシート高。見た目で比べても、シッティングでの極端な体重移動を重視していないセローに対し、KLX230はモトクロッサーを彷彿とさせるフラットさ。シンプルで扱いやすく、かつ本格的というコンセプトが見えてくる。ちなみに最低地上高はセロー285mm、KLX230は265mmとなっている。

エンジンのスペックは、かなり似ている。セローは21ps/2.1kg-mでKLX230は19ps/1.9kg-m。発生回転数も同等だ。セルスターターを装備しているのも同じ。ただし、ミッションはセロー5速に対しKLX230は6速となっているのがアドバンテージか。WMTCモードにおける燃費は、セロー38.7km/L(燃料タンク容量9.3L)、KLX230は33.4km/L(燃料タンク容量7.4L)となっており、ツーリングではセローのほうにアドバンテージがあるだろう。

車重はセロー133kg、KLX230は134kgで同等。ハンドル切れ角はセローが左右51度なのに対し、KLX230は左右45度と少し異なっている。このあたりに、トライアル車的な要素を盛り込むセローと、純オフロードの傾向が強いKLX230といった違いが見いだせそうだ。

【KAWASAKI KLX230 2020】主要諸元■全長2105 全幅835 全高1165 軸距1380 シート高885(各mm) 車重134kg■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 232cc 19ps/7600rpm 1.9kg-m/6100rpm 変速機6段 燃料タンク容量7.4L■タイヤサイズF=2.75-21 R=4.10-18 ●価格:48万6000円 ●色:緑、黒 ●発売日:2019年10月15日

【YAMAHA SEROW250 2019】主要諸元■全長2100 全幅805 全高1160 軸距1360 シート高830(各mm) 車重133kg■空冷4ストローク単気筒 SOHC2バルブ 249cc 20ps/7500rpm 2.1kg-m/6000rpm 変速機5段 燃料タンク容量9.3L■タイヤサイズF=2.75-21 R=120/80-18 ●価格:56万4840円 ●色:白×緑、白×オレンジ、白×青 ●発売中

KLX230のその他のディテール

明るさ重視の大型ヘッドライトは60/55Wの大光量を誇る。※ウインカーは日本仕様では小ぶりなクリアレンズ仕様に変更される

液晶パネル採用のデジタルメーターは、スピードのほかオド、ツイントリップ、燃料計、時計を表示する。

燃料タンクはペリメターフレームのメリットを生かし、低くスリムに仕上げられる。容量は7.4Lだ。

ツールボックスは左サイドカバーの内側に。ワンキーシステムを採用し、イグニッションキーでサイドカバーの施錠/解錠が可能。

KXシリーズのイメージに沿ったボディワークに合わせ、楕円断面形状のテーパードサイレンサーを採用。

KLX230・ライムグリーン

KLX230・エボニー

レーサーのKLX230Rも登場

KLX250の兄弟車として、オフロード専用(公道走行不可)のKLX230Rも登場する。こちらは樹脂製タンクやアルミ製スイングアームを採用し、保安部品を省略することでより軽量な車重115kgを実現。前後サスストロークもF=250mm/R=251mmとロング化されている。

【KAWASAKI KLX230R 2019】主要諸元■全長2045 全幅840 全高1200 軸距1360 シート高925(各mm) 車重115kg■空冷4ストローク単気筒 SOHC4バルブ 232cc 19ps/8000rpm 2.0kg-m/6000rpm 変速機6段 燃料タンク容量6.5L■タイヤサイズF=80-100-21 R=100/100-18 ●価格:50万7600円 ●色:緑 ●発売日:2019年10月1日

※記事内の価格はすべて消費税8%を想定

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ヨ

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帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)