KATANA COMPLETE FILE 1980-2019

蘇るカタナ伝説〈11〉好バランス? 脇差? GSX400S登場

  • 2019/1/7

カタナフォルムの迫力を再現! 激戦区だった400ccネイキッド市場を意識して、中型カタナの第二弾は開発された。

1100の雰囲気を再現しつつ近代的な足まわりを採用

’90年に発売した1100SM:アニバーサリーモデルを通して、日本市場におけるカタナ人気の根強さ認識したスズキは、中型クラスへのカタナ投入を決定。その第一弾として’91年に登場した250が、カスタムマシン的な雰囲気だったのに対して、’92年にデビューした400は、星形キャストホイールや左右出しマフラーを採用することで、1100の雰囲気をできるだけ忠実に再現。ただし前後ブレーキとショックは、1100より豪華な構成だった。

カタナ GSX400S

【SUZUKI GSX400S 1992】主要諸元■水冷並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 53ps/10500rpm 3.8kg-m/9500rpm 182kg(乾)タイヤサイズF=100/80-18 R=140/70-17 ※国内仕様車

どこまでもフラット。これぞカタナだ!

まず感心したのが車体のボリューム感。単にスタイルという意味なら、250でも十分すぎるほど、“カタナ”だった。しかし、そこはニーゴー。いくら、“250らしからぬ大きさ”とはいえ、絶対的なボリュームは1100に遠く及ばない。そのへんの、どうしようもない不満を見事解消してくれたのが400だ。特にエンジンの大きさには、思わず拍手を送ってしまった。

では試乗。ライディングポジションは、とてもカタナらしくていい。他のネイキッドと比べると前傾はきついが、これ以上起こされたらカタナらしさを失ってしまう。楽にはしたいんだけどカタナらしく、そのへんの限界ギリギリまで起こしている。これも見事。当然250カタナよりも楽ちんだ。足着きも、両足のカカトが僅かに浮く程度で、マシンのボリュームのわりにいいレベルといえる。

走り出して感じたのは、どこまでもフラットなエンジン特性。特別トルクフルというわけではないが、どの回転でもしっかり進む。全域パワーバンドといった感じでイージーに走れてしまうところも、けっこう1100に似た特性だ。

高速に入ると、街乗りで感じたイージーさがさらに強調される。エンジンは相変わらずフラットトルクで楽々クルージングが楽しめるし、 しっとりした乗り心地も文句ナシ。また、街乗りではちょっときつめの前傾姿勢も、風圧でちょうどよくなる。ワインディングでは、400らしくトルク感も十分。絶対的な速さは250カタナの比ではない。フロ
ント18インチにクセはなく、 旋回性も意のままだ。

トルクフルでハンドリングが素直、 乗り心地も硬すぎず柔らかすぎずでちょうどいい。外観も性能も〝らしさ〞を満喫できる見事なミドルカタナといえるね。

(丸山 浩)

強烈な炸裂感はないものの、1100に匹敵するボリューム感と絶妙な設定のライディングポジションに、テスターは大いに感心。

GSX400S カタナ

スチール製ダブルクレードルフレームは250用がベースだが、肉厚を増したタンクレールとダウンチューブ、鍛造材のピボットプレートは専用開発。

バンディット400をベースとする水冷並列4気筒は、カタナらしさを追求して、ボア×ストロークを56×40.4→52×47mmに変更。

フォークはφ41mmで(1100 はφ37mm)、プリロードと伸び側ダンパーが調整できるリヤショックはリザーバータンク付き。フロントブレーキはφ296mmフローティングディスク+対向式4ピストン。前後ホイールは1100 より太い、F:2.50-18/R:4.00×17を採用する。

タコメーターのレッドゾーンは異なるが、1100用のハウジングを転用したコンビネーションメーターや外装部品は250と共通。

GSX400S カタナ

上方からの眺めは紛れもなくカナタ。ただし、燃料タンクキャップは兄貴分とは異なるエアプレーン式で、ウインカーボディは兄貴分より小さめだ。

カタナ GSX400S

【SUZUKI GSX400S 1992】

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帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)