マシン・オブ・ザ・イヤー2018
操る楽しみEVで追求

KYMCOが6段ギヤ付き電動スーパースポーツ、SuperNEXを発表

キムコ(台湾)は11月6日イタリアミラノ市で、EVスーパースポーツ「SuperNEX(スーパーネックス)」を発表。一般的なEVのイメージとは異なり、エコよりも楽しさに焦点が当てられている。

0-100km/hで3秒を切る走行性能

キムコはライダーがスーパースポーツに求める重要な要素を研究し、そこから得た設計方針により、バイクとしても魅力のあるEVスーパースポーツとしてSuperNEX(スーパーネックス)を開発した。スーパーネックスは電動モーターとマニュアルトランスミッションにより、バイクを操る楽しみを追求している。

通常電動モーターは低中回転域での出力が高いという特性を持っているため、これまでのシングルギヤタイプのEVスポーツではスタート加速こそ強力なものの、高速域での加速力と最高速の点でライダーが満足できないことがあった。スーパーネックスではモーターに6速マニュアルトランスミッションの組み合わせることで、モーターのパワーバンドを最大限活用し、高次元の加速性能とトップスピードを実現。その性能は、0-100km/hを2.9秒、0-200km/hを7.5秒、そして0-250km/hに僅か10.9秒で到達するという。

【KYMCO SuperNEX(スーパーネックス) 2018ミラノショー出品コンセプトモデル】アレン・コウ会長が自らお披露目したEVスーパースポーツ。スクーターメーカーのイメージが強いキムコが、スーパースポーツをEVで提案するというサプライズに、欧州のプレスは歓迎ムードだった。発売時期は定かではない。

EVでもバイクの操作やサウンドを楽しめる

ライダーがマシン操る部分においても、これまでのEVにない領域に踏み込んでいるのがスーパーネックスの特徴。このマシンは、現代のスーパースポーツに必須の電子制御などのライダーサポートも導入しており、KYMCO FEP(フルエンゲージメントパフォーマンス)が、加速時のウイリー抑制、リヤホイールリフティングの抑制、滑りやすい路面でのトラクション性能向上といった制御を行う。また4種類のパワーモードは、市街地での静かな走行からサーキット走行まで走行環境に応じた走行性能を選択可能にしている。

さらにスーパーネックスでは、EVでは難しいとされているライダーの感覚に訴える要素も盛り込んでおり、キムコ独自の「アクティブアコースティックモーター」が、回転数に応じて高まるモーター駆動音により、ライダーとマシンの一体感を高めているという。また4種類のパワーモードは、市街地での静かな走行からサーキット走行まで走行環境に応じた走行性能を選択可能にした。

シルエットは完全にスーパースポーツで、EVのイメージは皆無。ミッション付きなのでクラッチカバーも存在し、その中にはスリッパークラッチを内蔵。また、アップ&ダウン対応のクイックシフターも装備している。

本筋のスクーターがイタリアで高いシェアを誇るキムコだけあって、デザイン性も高い。エンジン車の燃料タンク部分も複雑な造形だ。エンジンバイクと同じようにチェーンドライブでシフトペダルが存在する。

メーターやキーレスエントリーまで作り込まれているところから市販へ向けた本気度が伺える。中央部にはキムコ製スクーターでもお馴染みのナビシステムが表示されている。

「【動画】キムコのAK550・もてぎ全開走行」記事はこちらへ。

 

いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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