直4やV4と並んでホンダ2輪のDNAと言える直列6気筒エンジンは、1960年代のGPレーサーを祖にしており、当時極東の小国だった日本が世界の頂点に立つに至った時代を象徴するメカニズム。そのスピリットを継承する意志は健在だ。
話題の直6CBは見送りか?!
1年以上前に本誌がスクープした直列6気筒のCB。2018年2月、ホンダが国内でインライン6のバイクに関する意匠登録を申請していたことがわかった。意匠公報に掲載されたのは、コンパクトな直6に片側3本出しマフラーを備えたカフェレーサーのCG。車体はパイプフレーム&倒立サスを採用し、ロケットカウルにシングルシートも採用されている。情報筋によると「今秋のショーには登場せず、まず意匠登録のみに留まるだろう」とのこと。登場はもっと先か? ※ヤングマシン2018年11月号(9月22日発売)より
【YM2017年6月号】唯我独尊の魅力が甦る!?
本誌独自の情報網で明らかになった、驚愕のホンダ並列6気筒計画──。まだ「企画」の段階であり、プロダクトとしてゴーサインが出ている計画ではない。ホンダの6気筒と言えば、思い浮かぶのはやはり’78年デビューのCBX(1000)。新たな計画では、新作の水冷直6 DOHC900ccを搭載する模様で、本誌ではこれを「CBX900」と命名したい。スタイルは、エンジンが際立つネイキッド、またはカウル付きが考えられるが、いずれにしてもネオクラシック系のコンセプトに基づき、仕上げられるようだ。
何と言っても6気筒の魅力は、外観とフィーリングに尽きる。往年のCBXは、大きく横に張り出し、前傾した24バルブ+インライン6の存在感で見る者を圧倒。その迫力は語り草になっており、今なおファンが多い。そして、ジェット機のような高周波エキゾーストノートを伴いつつ、4気筒さえ上回るウルトラスムーズかつ軽やかな回転フィールが味わえる。これらは直列6気筒ならではの美点だ。
それにしても、なぜ今6気筒なのか? 本誌の推察だが、「ホンダを代表するシンボル」であるからに他ならない。現在、直列6気筒を採用するのは唯一BMWのK1600シリーズのみ。だが、直6は元々ホンダのお家芸と呼べるエンジン型式。その源流は1960年代のホンダ黎明期にまで遡る──。 ※ヤングマシン2017年6月号より
※ヤングマシン2018年11月号/2017年6月号掲載記事をベースに再構成
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