日本国内発売は4月予想

2018新型CB1000Rついに正式発表!

次世代のカフェとして生まれ変わった新型CB1000Rが、ミラノショーでベールを脱いだ。コンセプトモデルと同じミニマム&モダンなスタイルを体現。さらに、パワーモード+トラコンを投入し、軽量ハイパワー化を促進するなど走りも大幅に強化されている。

コンセプト車と共通スタイルで登場

10月に公開されたティザー映像の予告どおり、11月6日、EICMA(ミラノショー)でフルチェンジした新型CB1000Rが発表。先立って’17東京モーターショーで披露された「ネオスポーツカフェコンセプト」に続く、市販バージョンが本作となる。——またも本誌スクープがズバリ的中となった。

見どころは数多くあるが、まず注目すべきはデザイン。コンセプト車が表現していた塊感とミニマムさを上手く落とし込み、コンセプトである「ネオスポーツカフェ」に相応しい雰囲気を醸し出している。エッジの尖ったストリートファイターの従来型とは異なり、大人に似合うカフェレーサーに新生した。

 

ボリュームを集中させた車体前半部と、コンパクトなテールまわりで軽快感を演出。鋼板ならではのグラマラスなタンクをはじめ、アルミ製のラジエターシュラウド、エアボックスカバーなど金属の質感を活かした各部がエレガントだ。シートの厚みがやや増し、マフラーが大型になったものの、東京モーターショーのコンセプト車とイメージは共通。溶接が目立たないフランジレス仕様のタンクもコンセプト車と同様となる。

今回発表になった欧州仕様のカラーバリエーションは、ここまでに登場した黒、赤、ガンメタの3色が確認できた。
灯火類は全てLED。薄型の丸目1眼ヘッドライトは、東モのコンセプト車と同様、馬の蹄鉄をイメージしたU字型ポジションが特徴的。ローで上半分、ハイで上下が点灯する。テールも同様にU字型にライン発光し、ブレーキング時は中央のLEDバルブ×6が点灯する。シートカウル下部には、しっかりタンデムグリップも装備。

フル液晶メーターは、金属調にペイントされ、ヘッドライトと共通のデザインを持つ。円形の部分がタコで、中央にギヤを表示。右側の四角の部分に速度などを示す。

 

【Engine】

中速レンジの加速はRRをも凌ぐ

新型CB1000Rは、中身も大幅に進化している。エンジンは、従来型と同様、旧CBR1000RR(SC57)の直4をベースとしながら、新たに電子制御スロットルを採用し、4段階から選べるパワーモード、HSTC(トルクコントロール)、アシスト&スリッパークラッチを獲得。最高出力は、ナント20ps増しの145.4psをマークした。さらに最大トルクを0.6kg-mアップしたほか、ギヤ比の4%ショート化などで中速域(6000〜8000rpm)のトルク特性を向上。3速130km/hまでの加速はCBR1000RRをも凌ぐ、とリリースに記されている。

エンジンは、ボア×ストロークこそ不変の75×56.5mmだが、圧縮比を0.4アップし、11.6:1に。CB1000RRSPと同様の鍛造ピストンを採用した。また、吸排気バルブリフト量を増やし、φ8mm大径化したφ44mmスロットルボディも投入。大幅パワーアップに成功している。
モードセレクトは、「レイン、スタンダード、スポーツ」の3パターンに加え、任意に設定できるユーザーモードを装備。パワーに加え、エンジンブレーキ、トラコンまで連動する。

 

【Chassis】

12kgのダイエットで斬れ味一段と鋭く

車体は、従来型から12kg減の212kg(装備重量)を達成。最高出力のアップに伴い、パワーウェイトレシオは20%もの劇的アップを果たした。フレームは、アルミダイキャストからスチールモノバックボーンとし、2.5kg軽量化。これに、新採用となるショーワ製のSFF-BPフォークとBRFC(バランスフリーリヤクッション)を組み合わせる。


同時に、ライポジはより自然になった。12mmワイド&13mm高くなったテーパーハンドルの採用によって、上体がラクチンに。シート高は+5mmmの830mmとなるが、絞り込んだ燃料タンクとシートで足着き性にも配慮している。
正式なアナウンスはないが、国内への導入は確実。日本仕様の正式発表を待ちたい。

新作のスチールモノバックボーンフレームに、アルミサブフレームを融合。さらに、従来型より4.5kg軽い4in2in1マフラーなどでダイエットに成功した。ディメンションに関しては、キャスター角25度は不変ながら、トレール量は98.7→100mmに。片持ちスイングアームは14.7mmショート化した574.2mmとした。一方、ホイールベースは10mm増の1455mmとしている。

フロントは、ショーワSFF-BP USDフォークに、新作のラジアルマウント対向4ポットキャリパー+2チャンネルABSを融合。フルアジャスタブルのSFF-BPは、左側にダンパーを集約することで軽量化にも貢献する。リヤタイヤは180→190とワイド化。ハイパワー化に対応するのはもちろん、片持ちアーム&ラインセンスホルダーのリヤビューを一段と引き立てる。

【Accessories & CB1000R+】

新タイプのアクセサリー装着バージョン「CB1000R+」も追加予定。工場出荷オプションのクイックシフターをはじめ、グリップヒーター、メーターバイザー、シートカウル、フロントフェンダーパネル、ハガーパネル、ラジエターグリル、シートバッグなどを備える。これらのパーツは、純正アクセサリーでも用意されるというから朗報だ。