東京モーターショー出品車紹介

新型Z900RSカスタムプロジェクト始動

10月25日、東京モーターショーでZ900RSが世界初公開されると同時に、Z900RS CUSTOM PROJECTもアンベール。今回ビッグサイトで3台のZ900RSカスタムが出展された。日本で活躍しているコンストラクターたちが手掛けたZ900RSカスタムは、それぞれのこだわりが発揮されたもの。伝統の名を冠するZをどのように仕上げていったのか。ここでは、3車のうちの2車、BITO R&DとMOTO CORSEの作品を紹介しよう。

マシンとの対話を愉しむカスタムモデル by BITO R&D

スタンダードモデルのプレゼンテーションが終了後、3台のカスタムマシンがアンベールされた。こちらは1970年代からZ1のチューニングに携わるビトーR&Dの美藤氏が手掛けたマシン。何故かリヤキャリアが装着されているが「旅の道具としてバイクを愛用してもらいたい」という美藤氏の想いからだ。かつてアメリカをZ2で旅していた時にポップ吉村と出会ったという運命を決めたマシンだけに、美藤氏にとってZはこれがなければ完成形にならないのかも知れない。

『レーシングチューナーとして世界で戦った美藤定率いる、ビトーR&Dによるカスタム。Zシリーズを知り尽くしたマイスターが提案するのは、大人のライダーたちが楽しめる「操る悦び」です。あえて18インチホイールを採用することで、Z900RSが持つ「愉快」さをより感じ取りやすくチューニングしています』とパネルで説明されている。オリジナルのマグネシウム鍛造ホイール MAGTAN JB4 F:3.00-18、R:4.50-18を装着し、17→18インチ化。大径ホイールのZらしい佇まいと穏やかな操舵性を獲得することを最も重要視している。

マグネシウム鍛造ホイールの重量はノーマルの半分程度。18インチの穏やかなハンドリングとともにバネ下の軽量化で軽快さも実現。ブレーキにはアルミ削り出し6ポッドキャリパーを採用し、ディスクローターもタッチとコントロール性に優れる鋳鉄製とした。マフラーはチタン製の右1本出しで重量はSTDの半分以下。なだらかな弧を描くて曲げのエキパイは美藤氏自らが曲げているという。美しい焼け色も手曲げならではだ。

 

初代Z1が追求した「最高性能」と「機能美」にこだわった by MOTO CORSE

ビモータなど高級輸入車のインポーターで、ドゥカティやビモータ、MVアグスタをベースに豪華パーツを贅沢にあしらったカスタムマシンを製作するビルダーとしても有名なモトコルセが手掛けたZ900RS改。代表である近藤氏のバイクライフのスタートはカワサキだったという。Zを手がけることは長年のテーマだったということで、今回のプロジェクトに参画した。

『気品漂うシックな一台。手掛けたのは、「性能」と「美」を追求し、独自のセンスを武器に数々のオリジナルパーツやコンプリートマシンを制作してきたモトコルセ。カーボン外装やカーボンホイール、それに精巧な技術から生まれたチタンエキゾーストシステムなど、さらなる軽量化と性能向上を目指しています。また、各部のチタンパーツやボルト、そして高品質なペイントやグラフィックなど、眺めているだけでも心躍る一台となっています』とパネルでは説明されている一台。手掛けたのは海外モデルの贅を尽くしたカスタムで有名なモトコルセで、気品あふれる仕上がりとなっている。

フロントフォークはオーリンズの径43mm倒立で、専用品のないZ900RSに合わせて長さを調節し、クランプも新たに製作して取り付けている。最高のパーツをチョイスするモトコルセらしくホイールはBSTのカーボンホイールを装着。バネ下重量軽減で軽快なハンドリングを目指している。サイドカバーには「Z9RSC」とモトコルセとしてのマシン名も。フルチタンのエキゾーストシステムは今回のカスタムのために開発したもので、センター部分からサイレンサーまでパイプ径が拡大していくようチタンのシートから1枚ずつ切り出してそれをリング状に巻いて溶接するという究極の一本だ。

今回のカスタムプロジェクトは日本だけの試み。欧州ビルダーの作品も見てみたいが、11月7日からのミラノショーではまだ出展されないようだ。

Z900RS CUSTOM PROJECTの特設サイトはこちらへ。

いち

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本誌編集長。雑誌は生き残りタイアップ全盛期だというのに、ひとり次期型ネタを嗅ぎまわって反感を買う現代のスクープ魔王。
■1972年生まれ
■愛車:BMW R100GS(1988)

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