世界累計の生産台数・1億台を達成すると同時にフルモデルチェンジ。丸目ヘッドライトのスタイリングへ回帰し、さらに生産国も中国から日本(熊本製作所)へと変更された新型スーパーカブ50/110。この東京モーターショーにももちろん展示されているが、そこにはひときわ目立つ「金色のカブ」もお披露目されている。
派手すぎず地味すぎない、絶妙なゴールド
これは新型の110を基に製作された「1億台記念車」。全身を染めるゴールドカラーには最新の光輝材塗料が使用されており、キラキラしたフレーク感と嫌味のない大人っぽさを併せ持つ。そこに赤を差し色的に使っているのがカラーリング上のポイントだ。ツートーンのシートや、「100MILLION」と「60」の文字をアレンジしたサイドカバーエンブレム、「SuperCub」のロゴ入りシート下エンブレム、ヘッドライト下のダミーグリル、そしてメーターの文字盤もレッドとされている。
さらにエンジンやチェーンカバーをガンメタ仕上げ(ノーマルはシルバー)とし、スイングアームやリヤショックの上部カバー、キャリヤまでボディと同色のゴールドに塗装(ここもノーマルはメッキかシルバー)。ノーマルで黒樹脂仕上げのミラーはメッキタイプとし、レッグシールド右側には初代スーパーカブ・C100風のエンブレムを貼付するなどの小技も。STDと異なるパーツはやや小ぶりなキャリヤとスリット入りのマフラーカバー程度(後者は新型クロスカブ用か?)なのだが、カラーリングや小物使いのセンスによって、ノーマルよりもグッと落ち着いた雰囲気を醸し出している。
市販されなかった「幻の金カブ」がモチーフ
ちなみに「金色のカブ」は、‘71年に鈴鹿製作所の二輪車生産累計が1000万台に達したときにも製作されており(市販はされなかったが)、今回の1億台記念車はこれを現代流にアレンジしなおしたもの。現状では市販予定のない参考出品車ではあるが、反響次第で発売は十分にあり得るだろう。