“長靴”という枠を超えた優れた操作性

ライダーにオススメの完全防水ブーツ「ワイルドウイング フラミンゴ」着用インプレッション

ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ

元全日本ライダーが開発に携わっているブーツブランド”ワイルドウィング“が送り出した個性的な長靴は、靴型からゴムの配合に至るまで独自仕様という製品だ。

(○)フィット感をはじめペダルの操作性良好

透湿防水シューズは雨量と経過時間によって浸水してしまう可能性があり、また防水カバーも完璧とは言い切れない。だから雨の日は長靴を履いているよ、というベテランは少なくなく、特にバイク便のライダーに愛用者が多い。かく言う私もたまに履いているが、完璧な防水性と引き換えにフィット感が悪く、雨天のライディングが楽しくなかった。

そこで試してみたのが、ワイルドウィングのレインブーツだ。全てゴムで作られた長靴ではあるが、アルミ製の靴型から材料の配合、さらに中敷きに至るまでオリジナルで、ライディングブーツに必要な機能を随所に盛り込んでいるのが特徴だ。

ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ
【ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ[ウィングローブ]●税込価格:1万778円 ●色:黒、ベージュ ●サイズ:S(23.5〜24cm)、M(24.5〜25cm)、L(25.5〜26cm)、2L(26.5〜27cm)、3L(27.5〜28cm)】シューレースには反射材が織り込まれ、上部のループに固定可能。カラーは他にブラックあり。
ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ
(左)内側にサイドファスナーが設けられており、いちいちシューレースを緩めなくてもブーツを脱ぎ着できる。(右)ワイルドウィング独自の斜めカットヒール。これによりステップに対して足の角度が適切になる仕組みだ。
ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ
ツマ先には軽量樹脂カップが埋め込まれ、さらにラバーを2重に。足とアッパーとの空間が少なく、ブカブカしないのでシフト操作がしやすい。
ワイルドウィング RIN-001 フラミンゴ
立体設計のオリジナル中敷き。抗菌防臭&静電機能などを有する東洋紡の特殊素材を使用する。

実際にバイクに乗っての印象は想像以上に良かった。特に気に入ったのは、長靴特有のブカブカ感があまりないことだ。ツマ先とアッパーとの間に生まれる空間が少なく、シフトアップ時の感触がダイレクト。また、何となく脱げてしまいそうという不安もなし。さらに、中敷きの形状が絶妙で、これが長時間履いたときの疲労を軽減してくれそうだ。

防水性はもちろん完璧。暑い日に履くとやはり蒸れるが、真夏以外の季節なら普段履きも可能だろう。

(△)ソールの柔らかさで好みは分かれるかも

グリップのいいソールはブロックがソフトで、ペダルを踏み込んだときの変形量が大きめ。カチッとした感触が好きな人は敬遠しそうだ。

(結論)こんな人におすすめ:バイク以外にもアウトドア全般で活躍しそう

長年いろいろと試し、最終的に雨天時は長靴という結論に達した私にとって、これほど魅力的なレインブーツはない。斜めカットヒールやくるぶしパッドなど、一般的な長靴とは明らかに作りが異なり、1万円超の価格にも納得だ。


●写真:飛澤 慎
●取材協力:ウィングローブ 03-5603-5600 http://winglove.co.jp
※ヤングマシン2018年11月号掲載記事をベースに再構成