排ガス規制の影響で原付のモンキーが50年の歴史に終止符を打つことが決まった。そこで気になるのが、40周年を迎えようというSR400。発売当時から基本設計を変えずに生き延びてきた単車遺産は、果たしてどうなるのか?!
日経スクープ!? 「生産終了後、復活が決まっているモデル」にSR
500台限定のモンキー50周年スペシャルに約4万6000名もの応募があった。「もっと生産すればたくさん売れていいじゃないか?」そんな声が聞こえてきそうだが、残念ながら8月31日までしか生産できない。平成28年排ガス規制に対応していないモデルは、この日をもって生産終了となるのだ。
そこで気になるSR400だが、エンジンは’70年代から基本設計が不変の空冷ビッグシングルエンジンを搭載しており、厳しい排ガス規制をクリアできるのだろうか……答えは意外なところにあった。なんと一般紙「日本経済新聞」8月20日朝刊に、SR400が「生産終了後、復活が決まっているモデル」としてゴールドウイングとともに写真付きで掲載されていたのだ。
SR400は’08年8月31日に平成19年排ガス規制の影響で一度生産終了しており、キャブレターからFIに換装されて’10年に復活した経緯がある。実はその時のモデルチェンジで今回の平成28年排ガス規制相当の規制強化も見越しており、’17年9月以降も「モデルチェンジして存続する」と本誌でも既報の通りだ。すでに燃調はFI化されており、大幅に手を加える必要がないとすると、モデルチェンジは規制対応だけに留まるのだろうか。
実際、具体的な情報はこれまでのところない。ただ、そろそろ「セル」がついてもいい頃ではないだろうか。’01年にドラムブレーキをフロントディスクブレーキに戻し、その約10年後にFI化を果たしたSR400が、次の10年を見据え、’18年の40周年モデルで思い切った変更をしてきてもおかしくはない。
ネオクラシックブームの昨今、30~50代のボリュームゾーンに大型免許人口の3.3倍もいるという普通免許所持者に、より積極的にアプローチするには、間違いなく「セル」が切り札となるだろう。この8月末でドラッグスターシリーズなども生産終了することが確定しており、セル付きSR400はその穴をカバーするのにも魅力的な存在だ。