インカムが“安心”を手に入れた! 世界初のIMU搭載でアクシデント時に緊急通報するCardo「PACKTALK PRO」のスゴさとは?

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インカムが“安心”を手に入れた! 世界初のIMU搭載でアクシデント時に緊急通報する「Cardo PACKTALK PRO」のスゴさとは?

インカム界の技術的トレンドを牽引してきた世界的インカムメーカー・カルドから、慣性計測ユニットであるIMUを搭載したフラッグシップモデル「PACKTALK PRO」が新登場。世界初となる衝撃検知システムやオートON/OFF機能について詳しく説明しよう。

●文:大屋雄一 ●写真:山内潤也/カルド ●モデル:大関さおり ●BRAND POST提供:カルド(Cardo)

PACKTALKシリーズのハイエンド「PRO」

2004年に世界で初めて二輪用ブルートゥースインカムを発売したカルド。現在のラインナップは上から「PACKTALK」、「FREECOM X」、「SPIRIT」という3つのグレードに大別される。価格帯は1万円台から6万円オーバーとかなり広いが、どのモデルも防水防塵機能をはじめ、ブルートゥース5.2、クイックチャージ、無線接続によるアップデート、プレミアムサウンド、USB-C端子、そしてユニバーサル接続など、核となる機能はすべて採用しているのだ。

そんなカルドから、PACKTALKシリーズのハイエンドモデルとして、2024年7月26日から先行販売されているのが「PACKTALK PRO」だ。筐体はPACKTALKシリーズに共通するものだが、外観はオールマットブラックで、ロゴを半艶ブラックとするなど、同シリーズのEDGEやNEOよりもさらに品のある雰囲気に仕上げられている。なお価格は7万9800円(税込)だ。

カルドの新フラッグシップとなる「PACKTALK PRO(7万9800円)」はオールブラックの筐体が特徴。薄型でコンパクトなことや、整理された操作ロジックなどは従来のPACKTALKシリーズの美点を継承する。

最新スーパースポーツでお馴染みのIMUを搭載

PACKTALK PROにおける最大のトピックは、慣性計測ユニットである「IMU」が搭載されたことだ。バイクに詳しい人なら、「ははぁ、最新のスーパースポーツやアドベンチャーモデルに搭載されているアレね」などと、ピンと来たことだろう。これは角速度と加速度を高精度に検知する装置であり、バイクではIMUで得られたデータが、コーナリングABSやトラクションコントロール、電子制御サスペンションなどの制御に利用されている。

PACKTALK PROでは、IMUの情報をおもに2つの機能に活用している。ひとつは衝撃検知システム、そしてもうひとつはオートON/OFF機能だ。それではまず、前者について詳しく解説したい。

電子制御の充実した車両を中心に、装着率を高めているIMU。スーパースポーツのみならずツアラー系でも装備車が増えており、写真のスズキGSX-S1000GXでは前後/左右/上下に加え、ピッチ/ロール/ヨーの加速度を計測する6軸タイプを装着する。

衝撃を検知すると緊急連絡先へ位置情報付きのSMSを送信

インカムでは世界初となる、カルドの「衝撃検知システム」について。ライダーが衝突や転倒などのアクシデントに遭うと、内蔵されたIMUがその衝撃を検知し、ペアリングしているスマホのカルドコネクトアプリが、イベント前後の走行パラメーターを抽出。

その情報がカルドクラウドシステムに送信され、アルゴリズムにより分析される。事故の可能性が高いと判断された場合には、ライダーのインカムとスマホに衝撃検知アラートが届き、30秒以内にライダーの応答(ボイスコマンドで「無視」と答えるなど)がなければ、あらかじめ登録しておいた緊急連絡先へ自動的に位置情報付きのSMSが送信される仕組みだ。

衝撃をIMUで検知し、事故の可能性が高いと判断した場合はライダーのスマホとインカムにアラートが届く。それに対して30秒以内に応答がないと、事前登録していた緊急連絡先にメッセージが送信される仕組み。

たとえば、大きなギャップを通過したなどの衝撃については、その後も走り続けていれば事故ではないと判断される。また立ちゴケなどの場合は、衝撃検知アラートに対して慌てずに応答すれば、SMSが誤送信される心配はない。

そして万が一、アクシデントと同時にスマホが破損してしまった場合には、イベント前後の情報をカルドクラウドシステムが解析しているので、衝撃直後にスマホとの通信が途絶えた時点で事故と判断。緊急連絡先へ、自動的に情報が送信される。

カルドでは、この衝撃検知システムを導入するにあたり、さまざまなアクシデントのパターンを実車で実験しており、かなり正確に分析されるようだ。このシステムは、ソロライダーにとってとてもありがたく、あなたの帰りを待つ家族にとっても大きな安心材料となるだろう。

【動画】PACKTALK PRO|クラッシュテストの様子

ヘルメットを置くと自動的にOFFになる便利なシステム

IMUによるもうひとつの新機能がオートON/OFFシステムだ。これはヘルメットを置いてから約60秒経つと自動的にOFFに、再びかぶるとONになるというもので、バッテリーのロングライフに大きく貢献する。

実際に1泊2日のソロツーリングで使ってみた。バッテリーがフルの状態から初日、2日目とも4時間ずつ運用。基本的にはGoogleマップのナビ音声とAmazon Musicを常時聞きながら走っており、たまに内蔵ラジオを使用した。

宿泊先のホテルではあえて、手動による電源OFF操作をしなかったが、帰宅してカルドコネクトアプリを確認したら、バッテリーは75%も残っていたのだ。PACKTALK PROの連続通話時間は公称13時間で、このような使い方なら、あまり電力を消費しないのかもしれない。しかし、電源を切り忘れても翌日困ったことにならないというのは、とてもありがたいと言える。

なお、ヘルメットをかぶるなどIMUが動きを検知すると、自動的にジングルが流れて電源ONとなる。一方、赤信号や渋滞などの停車中には一度もOFFにはならなかった。つまり、停まるたびにON/OFFを繰り返すわけではないので、安心してほしい。

カルドは筐体のコンパクトさを重視し小型のバッテリーを搭載している。そのため、スペック上の稼働時間は他社より短い傾向にあるが、オートON/OFF機能により、使い方によっては従来より実稼働時間は長くなるはずだ。

φ45mmというカルド最大径のJBLスピーカーを採用

カルドと言えば、プレミアムサウンドによる圧倒的な高音質も見逃せない。このPACKTALK PROは、EDGEやNEOのφ40mmよりも大径なφ45mmのJBLスピーカーを採用しており、JBLオーディオプロファイルと合わせて、臨場感のあるサウンドを実現する。

そして、実際に使用してとくに便利だと感じたのは、本体を近付けるだけで磁力によってクレードルにはまる「エアーマウント」だ。ツーリングでは何度もバイクから離れるシーンがあり、そのたびに盗難抑止のためにヘルメットからインカムを外すのだが、取り付けはもちろん、取り外しも容易なのでストレスがないのだ。

PACKTALK PROでは従来よりも5mm大径なJBLスピーカーを採用。もともと圧倒的だった高音質にさらに磨きをかけている。

磁力でワンタッチ取付が可能なカルド自慢の「エアーマウント」。取り外しもロックの爪を押すだけでOKだ(写真はPACKTALK EDGEでの例)。

昨今のスマホにも衝突事故検出機能を備えた製品があるが、PACKTALK PROは二輪の事故パターンに特化した研究を行っており、性能的にははるかに高いと言えるだろう。8万円に迫る価格は決して安いとは言えないが、通報のわずかな遅れが生死を分けることも事実。家族を安心させたいライダーにお勧めしたい逸品だ。

【Cardo PACKTALK PRO】

【Cardo PACKTALK PRO】


※本記事はカルドが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。