間違いだらけの洗車方法 NGなことやっていませんか?
文:井上シュウジ ●BRAND POST提供:シュアラスター
WEBで検索すると洗車の裏技と称するものが色々と出てきます。
「カーシャンプーの代わりに○○を使おう」「こんな汚れには○○が効く」など、身の回りのものを使ったお手軽な洗車指南記事が溢れています。しかし、その洗車方法は本当に正しいのでしょうか?
間違った方法で洗車をすると、バイクにダメージを与えてしまうリスクがあることをご存知でしょうか。
ということで今回は洗車に関する注意点をいくつかピックアップしましたので是非最後まで読んでくださいね。
高圧洗浄機の使用
有名なドイツの黄色いブランドでもお馴染み、家庭でも使われることが多くなった高圧洗浄機。家の壁や玄関先のタイルなどの汚れを「ブシャー!」と勢いよく洗っているのを見たことある方も多いでしょう。
しかし、強力洗浄だからといって、安易にバイク洗車の際に使ってしまうと大失敗をすることがあるのです。バイクはエンジンやサスペンンション、メーターなどが剥き出しになっており、あまり水を当てたくない箇所が多々あります。特に注意したいところはメーター、スイッチなどの電装部品。バイクは100km/hを超える雨の中を走っても問題ない乗り物ですが、後ろからの水や真上からの水にはそれほど強くありません。
そこに水圧の強い高圧洗浄機で水を当てたらどうなるでしょうか?思わぬところに水が入り込んでトラブルが発生する可能性があります。特に電装系パーツが浸水すると最悪エンジンが掛からなくなってしまうことも考えられます。(実際にありました)
高圧洗浄機の圧力の恐ろしさ
そもそも高圧洗浄機の圧力は工業用で10MPa(メガパスカル)程度、家庭用のものでも6〜8MPaとなっており、本格ダイバーズウォッチが持つ20気圧防水(水深200m)の3〜5倍の圧と同等、水深700m前後での水圧とほぼ同じなのです。
あくまでも参考的な数値であるとはいえ、バイクのパーツにそんな水圧を当てて平気な訳がありません。簡単に浸水してしまうことでしょう。高圧洗浄機の使用に関しては車両メーカーもNGを出しています。(車両のオーナーズマニュアルや取扱説明書に記載されています)
どうしても高圧洗浄機を使う場合は、圧力を最弱にして、遠くから優しくシャワーのように当てて使いましょう。間違っても至近距離で使用しないでください。洗車時はシャワーなどで優しく洗い流すように水をかけることがベストです。
家庭用(台所用)洗剤で洗う
バイクを洗うとき「食器洗い洗剤を使うと綺麗になる」という記事や動画を見たことある人がいると思います。
確かに市販されているカーシャンプーの多くは中性洗剤。食器を洗う台所用洗剤も中性ですから同じ洗剤に思えますね。同じ中性洗剤なら、単価の安い台所用で代用した方がコスパ良い!ということだと思いますが、本当にその選択は正しいのでしょうか?
洗車用の洗剤(カーシャンプー等)と台所用洗剤の共通点は中性洗剤であるという点だけ。では同じ中性洗剤だと洗浄力も同じかと言えば、実際には全く違います。台所用洗剤が落としたい汚れは主に食べ物などの油汚れ。洗車用洗剤が落としたい汚れはオイル汚れや排気ガスなどの汚れ。一言で中性洗剤と言っても、それぞれ得意分野は違うのです。
洗車用の中性洗剤は、屋外で付着する汚れに対して効果を発揮できるように調整されており、台所用洗剤以上に汚れが落ちるようになっています。中にはコンパウンドを含んでいたり、撥水コーティング剤やワックス成分などを含んでいたりするものがあり、台所用洗剤よりはるかに高いスペックを持っているものがほとんどです。
また、シュアラスターのバイク専用品「バイクシャンプー」は、中性洗剤以上に油汚れをしっかり落とせる弱アルカリ性の洗剤を採用しており、ホイールまわりなどの洗浄力は格段にアップしています。
弱アルカリは防錆効果も期待できるため、バイクにはもってこいの性能なんです。
台所用洗剤のデメリット
台所用洗剤の特徴の一つに泡立ちの良さがあります。
これをメリットのように感じるかもしれませんが、洗車時に関して言えばデメリットになってしまうのです。
台所用洗剤でバイクを洗った後にシャワーやホースで濯ぎを行うと、いつまでも泡立ってしまい、濯ぎに時間がかかります。バイク用シャンプー(カーシャンプー)は、濯いだ時に泡がサッと流れる、いわゆる「泡切れの良さ」を重要視しており、水をかければサーっと洗剤が流れていきます。
洗車時間が余分に必要だったり、泡が残ってしまう煩わしさを感じたりするのが台所用洗剤での洗車です。
そして台所用洗剤で最も気をつけて欲しいのはレモンやオレンジなどの成分を使ったもの。
柑橘系果物に含まれている「リモネン」という成分を含んでいた場合、バイクのゴム系パーツ(パッキンやシール類など)を痛めてしまう可能性が高くなります。
リモネンはゴムや発泡スチロールを溶かす性質があり、バイクのゴム系パーツやヘルメット内部に使われている発泡スチロールなどを溶かします。バイクにとってリモネンは百害あって一理なし。リスク回避のためにもバイク専用シャンプーを使うことをお勧めします。
シャンプーの原液をスポンジにつけて洗う
湿らせたスポンジにシャンプー原液を付けてそのまま洗う人をたまに見かけます。シュアラスターの洗車講習会で来場者さんに聞いてもそのような洗い方をしていると答えるライダーさんがいらっしゃいますが、これはやめましょう。
シャンプー洗いの基本はしっかり泡立ててから「汚れを泡で包んで洗う」が正解。この泡がスポンジとボディの間のクッション剤となることで、スポンジが直接ボディに当たることを防ぎ、スポンジによる擦り傷を防止してくれるのです。
濃くしても洗浄力は変わらない
また、「シャンプーは濃い方が汚れは良く落ちる」これは間違いです。カーシャンプーに限らず、希釈して使う洗剤は適正な割合で水と混ぜ合わせた時に最も洗浄効果を発揮するように作られています。もちろん薄くしてしまうと洗浄力は落ちますが、濃い状態で使っても泡ぎれが悪くなり、濯ぎに手間と時間がかかってしまうなど、メリットを感じることはありません。
希釈タイプのシャンプーを使う場合は、使用方法を良く読んで正しい希釈にてシャンプー液を作りましょう。
希釈のコツ:先にシャンプーをバケツに入れてから、水を勢いよく入れると泡立ちがよくなります。
汚れを擦って落とす
シャンプーでは落ちなかった頑固な汚れを発見。洗車スポンジを強く押しつけてゴシゴシ洗って落とそうとしていませんか?
スポンジで擦るということは、汚れを分解洗浄しているのではなく、削り取っているということ。
汚れが落ちる代償として、ボディにはスポンジを擦り付けた細かな傷がついてしまいます。これを繰り返せばボディの光沢が失われてしまうでしょう。
他にも簡単に汚れが落とせると評判のメラミンスポンジでボディを擦るのは絶対NG!メラミンは非常に硬い素材で、塗装面をいとも簡単に傷つけてしまいます。
「頑固な汚れは擦って落とす」これが間違いのもと。
「頑固な汚れに効果的なクリーナーで落とす」が正解。
ちなみに、通勤通学やツーリングなどの日常使いで付いた汚れであれば落とせないものはほぼありません。一般的なカーシャンプー(中性洗剤)でも落ちなかった場合は弱アルカリ性のクリーナーを使えば恐らく綺麗に落とせるでしょう。
例えば、ホイールのスポーク付け根などに残った汚れ。シャンプー洗いだとなかなか落とせませんが、擦らなくてもシュアラスターのゼロクリーナー(弱アルカリ性)を使えばご覧の通り。
他にも、シュアラスターのバイクシャンプーも弱アルカリ性ですから、中性洗剤で落とせない頑固な汚れもしっかり落とせます。
強い汚れ落とし剤は攻撃性も高い
世の中にはさまざまな汚れに対して効果を有するクリーナーがたくさんありますが、汚れ落とし効果が高いからと言って、他用途の洗剤を使うことはやめましょう。
同じアルカリ系洗剤でも、業務用や家庭用の洗剤(ガスコンロ廻りのクリーナーや、カビ落とし等)はほとんどが強アルカリの洗剤で、これらをバイクに使うと塗装の艶感を無くしたり、アルミパーツを溶かしたりします。
また、酸性のクリーナーもありますが、攻撃性が高いため手を出さない方が賢明でしょう。バイク専用の洗浄剤(クリーナー)はボディを傷めないような工夫が施されており、安心して使うことができるのです。
まとめ
便利そうに見えても使い方を間違えたら思わぬ失敗となることがあります。洗車用品だけでなく、世の中にある「専用品」は、文字通り用途を限定して作られているだけあって、適切な使い方をしていれば絶大な効果を発揮するものばかり。バイクの洗車にはやっぱりバイク用を使って欲しいなと思います。
シュアラスターは洗車用品を作り続けて70年以上の歴史があります。洗車を趣味として楽しめるようなこだわりのアイテムが多数ありますから、洗車の世界にどっぷりと浸かってみるのも良いのではないでしょうか?洗車、楽しいですよー!
※本記事はシュアラスターが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。