SurLuster Garage Talk with Motorcycle Lovers Vol.4 モーターサイクルジャーナリスト/ライディングインストラクター 松井 勉さん

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文:Nom 撮影:徳永 茂 ●BRAND POST提供:シュアラスター

パリ-ダカールラリーやBAJA1000などの海外ラリーへの参戦経験が豊富で、BMWのインターナショナルGSトロフィーというアドベンチャー・ツーリングイベントに2008年の第1回から取材者として参加。現在は、その日本代表を決める選考会の総合監督を務めるなど、オフロードラリー、それも大型のオフロード/アドベンチャーマシンで行われるラリーなどの第一人者がモーターサイクルジャーナリストでライディングインストラクターも務める松井勉さん。

恵まれた体格を生かした、豪快で美しいライディングに定評があり、バイクメーカーのオフロードイベントのインストラクターにも引っ張りだこ。とくに、超人気アドベンチャーモデルのR-GSシリーズを販売するBMWのイベントには欠かせない存在で、それが高じて2021年にはBMW Motorradのライディングインストラクターの資格も取得している(日本人で5人目)。

2022年9月にアルバニアで開催されたGSトロフィーにもプレスとして参加した松井さん(右端)と日本代表メンバー。

そんな松井さんは、幼少のころからとにかくクルマが好きで、家のクルマはもちろん、親戚のウチに遊びに行くと、そこにあるクルマを洗車してピカピカに磨くのが大好きだったそうだ。当時からワックスも使っていて拭き上げたあとの艶を見たときの達成感がたまらなかったそうだ。また自分でクルマに乗る年齢になってからは、雨が降る前の日などは進んでワックスがけをして、翌日、クルマについた雨粒が丸い点々になるのを見るのが好きだったという。

以来、バイクもクルマもワックス一択。最近のバイクはワックスを掛ける場所が少なすぎてつまらないというほどのワックスフェチなのである。

シュアラスター・ワックスももちろん昔から使っていて、マスターワークスのことを伝えると「ぜひ使ってみたい」とのこと。

マスターワークスをご自宅にお送りして10日ほどしてから、インタビューに伺うことにした。

最初のバイクはホンダ・CB400T HAWK Ⅱ

1963年に東京で生まれた松井さんは、高校3年になる春休みに自動二輪免許を取得した。高校は「3ナイ運動」実施校だったが、周囲の友人の多くがバイクの免許を持っていたそうだ。

「とにかくクルマが好きで、でも四輪免許は18歳にならないと取れないので、とりあえずバイクでも乗っていようかと思ったんです。中学のときからチャリダーで、幼馴染の友人たちと自転車で遠出をするのが好きでした。高校2年の夏休みに、友人たちと3人で自転車で東北旅行をして、青森県の大間崎まで行ったんです。そのときに対岸に北海道が見えたかどうかは忘れましたが、友人のひとりが『来年は北海道へ行こうぜ!』と。自転車で北海道1周は無理だからバイクの免許を取ろうと言ったのもきっかけのひとつでした」

高校1年のときの、世田谷→国道20号で相模湖→河口湖→富士山五合目→湘南→横浜→世田谷という3泊4日のツーリングの記念写真。どこかの宿で一緒になったオネーさんと同道した友達2名とともに(右から2人目が松井さん)。

免許を取って、ホンダ・CB400T HAWKⅡ(編注:当時、不人気で有名なバイク!)でバイクライフをスタートさせた松井さんは、自転車とは段違いの機動力の高さで行動範囲が大幅に広がり、大学のときにはHAWKⅡで北海道にもツーリングに出かけた。

最初に手に入れたホンダ・HAWKⅡ。缶スプレーでヨンフォアの濃紺をイメージして自家塗装するも空色になってしまったという。修理にもっていったバイクショップで「うちでは絶対に買い取らないからね」と念押しされるほどの不人気車だったそうだ。

限定解除をして初めて買ったカワサキ・Z1100GP。海外赴任する知人が急いで売りたいとのことで、当時乗っていたスズキ・RG250ガンマを売って手に入れた。着用しているツナギはガンマに合わせたもので、赤いZ1100GPには合わなさすぎと友人たちに突っ込まれたとのこと。

ここまでは、オフロードのオの字も出てこないのだが、運命の出会いがじきに訪れた。

北海道に行こうと言った友人が、ローリング族のメッカだった大垂水峠で転倒して骨折したのをきっかけに、オンロードは止めてオフロードモデルに乗り始め、同時にあるオフロードショップに通い始めた。そこには、パリ-ダカールラリーの経験者が集まっていて、その友人から面白い話が聞けるから一緒に行こうと松井さんも誘われた。

そこで松井さんは、海外ラリーにも多数参戦しているモーターサイクルジャーナリストで、のちにカヌーやカヤックで日本中を旅して海洋ジャーナリストとも呼ばれるようになる内田正洋さんに出会い、いろいろな話を聞いた。なかでも松井さんを夢中にさせたのは、パリ-ダカールにはジャッキー・イクスなどの元F1ドライバーなども出場しているということだった。クルマ好きの松井さんにとって雲の上の憧れの人が出ているラリーに、自分も出られるかもしれないと夢を膨らませることになる。

1987年のパリ-ダカールにパジェロで出場した内田正洋さん(写真奥)。内田さんとの出会いが、いまの松井さんにつながることになった。

小説家・戸井十月さんをサポートしながら走ったBAJA1000

同じ仕事をしていればパリ-ダカにも出られると思った松井さんは、大学を卒業して内田さんに弟子入り。仕事を覚えるために紹介されたバイク雑誌・サイクルワールド編集部の手伝いをするようになる。1985年、まさに第二次バイクブーム真っ盛りのころだ。

狙い通りバイク関連の仕事に就くことになった松井さんだが、仕事は超多忙で、パリ-ダカどころの話ではなく、ようやく自分がライディングして参戦できたのは92年。しかし、当時のサイクルワールド誌は毎年のようにBAJA1000に参戦していて、松井さんも87年から参戦をはじめ、2011年まで断続的に10回ほど出場したそうだ。

念願のパリ-ダカに初出場したのは1992年。バイクはスズキ・DR800Sで、1週間が経過したところで駆動系のトラブルでリタイア。

バイク好きで、海外ラリーの経験も豊富な小説家・戸井十月さんもBAJA1000の常連だった。松井さんはその戸井さんをサポートする形でBAJAへの参戦を続けていたが、2011年、戸井さんは治療中だった肺がんが寛解してBAJAに挑戦したが、レース前の走行で転倒して腕を骨折。参戦不可能となって、戸井さん含めた4人2台体制での参戦計画が、3人で1台に変更になってしまい、戸井さんのサポートという目標を失った松井さんはなんでもないところで転倒・骨折。結局、戸井さんはこれが海外ラリー最後の挑戦になってしまった(その後、戸井さんは2013年に逝去された)。

BAJA1000に何度も参戦した小説家の戸井十月さん(写真上の左から2人目)だったが、2011年は転倒・骨折で出場できず。残ったチームの3人で参戦した。走行写真は松井さん。

バイト先の先輩が教えてくれたシュアラスターとカルナバ蝋

前述のように、子供のころからクルマを磨くのが好きだった松井さんは、それ以来、バイクもクルマもピカピカにしておくのが当り前のこと。暇さえあれば雑巾などでクルマを拭いて磨いていたそうだ。

そんな松井さんが初めてシュアラスターという言葉を聞いたのは、学生時代にアルバイトをしていたガソリンスタンドの先輩から。「ワックスはシュアラスター、そしてカルナバ蝋」という言葉だった。

しかし、シュアラスターのワックスは高くてなかなか買えず、それでもたまに買っては大事に使っていたそうだ。

そんな松井さんは、マスターワークスをどう感じたのか。

「とにかく伸びがいいですね。こんなに薄く塗っても、すごく広がってくれます。これでホントに(ワックス)付いてるのって思うけど、クロスで磨くと圧倒的な艶感が出てくれますね。いままで使ってきたワックスとは一味違いますね。若い頃は、ほかのワックスの3倍くらいするシュアラスターを、清水の舞台から飛び降りる覚悟で買った時も、シュアラスター、やっぱりすごいなーと思っていたんですが、これはレベルが違いますね」

マスターワークスの伸びの良さに感動したという松井さん。ただ、GSは塗装面が少なく、ワックスを掛ける場所が少ないのが物足りないとのこと。

インストラクターという立場上、常に自分もバイクも他人に見られる存在なので、ちゃんとしたウエアに加えてバイクもいつもピカピカにしておくという松井さん。

「もちろん、それもありますけど、ワックスをかけているときって楽しいですよね。いま、自分はバイクを大事にしているんだなーって気になります。このR1250GSアドベンチャーも5万5000km走ったようには見えないくらいきれいでしょ?」

残念ながら、このアドベンチャーはとても塗装面が少ないため、ワックスを掛ける場所も非常に少ない。

「伸びの良さもあって、一度スポンジにワックスを付けて磨き始めると、それだけで全部が磨けちゃいますね。ワックスが全然減らなさそう(笑)。でも、カーボンパーツなんか、樹脂の透明感がものすごく出ますね。拭き取りクロスでワックスを拭き上げた後に、鏡面仕上げクロスで磨くと、まるでクリア塗装を塗り増したような深みのある艶にもうっとり。うわー、ピッカピカだと思わず声が出ちゃいそうですよ」

ワックスを拭きとった後に、鏡面仕上げクロスで磨き込むとカーボンパーツの樹脂部分の透明感が際立ち、深い艶が生まれ、これには松井さんも大満足だった。

ご自分のGSでインストラクターを務めることが多いため、ドロドロになるのが分かっているときは、スイングアームにワックスをしっかりかけているという。

「泥の汚れ落ちが全然違うんです。さすがですよね」

オフロードを走る前には、泥が付いても落としやすくするためにスイングアームにも念入りにワックスを掛けるそうだ。

ラリーやテスターとして得た体験を多くの人に伝えていきたい

2022年春から、松井さんはご自分のライディングスクール「ファンライドトレーニング」をスタートさせた。

「いま、BMWのGSをはじめとしたビッグアドベンチャーモデルが大人気です。でも、ほとんどがオンロードユースで、走ってみたい人は多いけれど、実際オフロードを走る人は少ない。そんな人たちのためのスクールを始めました」

オフロードマシンは軽くて小さいバイクがいいというのが定説で、長年オフロードを走っている人ほどそう強く主張するというが、松井さんは軽いバイクも重たいバイクも基本は同じだと考えている。

「20歳でオフロードに乗り始めた頃、すでに大型自動二輪の免許も持っていたので、排気量の余裕で走ることが身についていました。しかし、250㏄のバイクでオフロードを走ろうとすると、パワーとトルクを引き出さないと思い通りには走れず、滑るオフロードで恐い思いをしていました。バイク雑誌で見るような走りに憧れましたが、全然できない。排気量無制限の免許を持っていたので、250クラスと比較して重量もパワーもあり、オフロードバイクのセオリーからすると、ダメなハズのそのバイクが、パワーに余裕があるので扱いやすい。セオリーはもちろん大切です。同時に、軽い、重たいという〇×的な部分ではなく、実際はライダーがバイクにどうアプローチして自在に動くようなキッカケを造り、どれだけバイクに動いてもらうかということが重要です。そんな体験から、大きなバイクでオフロードを走る基本を参加者と共有する。それがファンライドトレーニングの目的です」

2022年からスタートしたファンライドトレーニング。ビッグアドベンチャーバイクでオフロードを走ってみたいライダーが数多く参加している。詳細は https://www.facebook.com/funridetraining

実際、松井さんのトレーニングに参加するライダーも、セオリーから抜け出せない経験者よりも、初めてオフロードを走るライダーのほうが1日のレッスンでの伸びしろが大きいのだそうだ。大きくて重いバイクだからこそ、バイクの動きを妨げずにバイクなりに走らせるほうが上手に操れるのだという。

数多くの海外ラリーでの経験に加え、雑誌の取材のテスターとしてカメラマンの要求に応えて走ることで考えて乗るということを学んだのだそうだ。

「カメラマンが構えているポイントでカッコよく撮られるように走らないといけない場合、そのポイントだけカッコを付けてもうまくいかないんです。たとえばリヤをスライドしながらカメラマンのポイントを通過するのなら、その手前からずっとスライドさせていなきゃいけない。サイクルワールド時代、先輩ライダーと自分が写っているポジフィルムを見て、先輩はなんてカッコいいんだろう、それに対して自分はなんてカッコ悪いんだろうと思ったものです。バイクを知って、バイクなりに走らせることで、そういうカッコいい走り、ひいては上手な走りができるようになって、ライディングのスムーズさ、安全性も高まったと思っています」

R1200GSを走らせる松井さん。プロのライダーとして、乗りこなすだけではなく、カッコよく見える乗り方にも徹底的にこだわっている。

誰しも上手にカッコよくバイクに乗りたいものだ。ましてや存在感もたっぷりで、いやがおうにも目立つビッグオフ/アドベンチャーモデルのライダーはなおさらだろう。そんな方はぜひ一度、松井さんのスクールを受講してみてください。もちろん、ワックスの上手な掛け方も教えてもらえるはずですよ。

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取材協力:松井 勉(まつい つとむ)

1963年生まれ、東京都出身。17歳でバイクに乗り始め、20歳ころからオフロードライディングを始め、エンデューロレースなどでファンライディングを知る。その後、バイク専門誌などの取材記者としての活動を始め、パリ-ダカール、BAJA1000など海外のオフロードレースへ参加。そうした経験を、現在はメディアイベント、ユーザーイベントのルート制作などの面でフィードバックしている。また、映画、PVなど走行シーンの撮影も数多く体験し、これら「訊く、書く、競う、撮られる」経験をベースに、バイクの楽しさを多くの人に伝授すべく精力的な活動を行っている。


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