
私がバイクに熱中していた頃のスーパースポーツは、シートカウルの下にサイレンサーがあるタイプが主流でした。しかし、最近のバイクはエンジンの下から短いサイレンサーが出ているものが大半です。マフラーが短くても長かった頃のように性能を出せる技術ができたということなのでしょうか?
●文:ライドハイ編集部(根本健)
A.前後左右のピッチングの動きを最小限に抑えられるからです
確かに最新のスーパースポーツは、エンジン下から斜め横へサイレンサーが顔を出すスタイルが主流になっていますよネ。
20年ほど前はシートカウル下にサイレンサーを収めるスタイル、さらにもっと前は後輪の両側へ跳ね上がっていたり、4into1のように1本マフラーに集合したタイプも高性能の象徴でした。
それ以前の初期の4気筒、CB750FourやZ1などは誇らしげに4本のマフラーを見せていましたね。
基本的に排気系は長さと容量が必要です。しかし集合させるようになってから、クルマのマフラーと同じ途中に中で仕切板を設け、この部屋の中で迷路のように蛇行させることで、長さと容量を確保できるようになりました。
それを超コンパクトになったエンジンの下に置いたのが最新の仕様です。
しかし、最後のサイレンサー部分をどこに配置するかを観察すると、これまでの歴史にスーパースポーツの車体設計が何を優先してきたかを垣間見ることができます。
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