●まとめ:モーサイ編集部・高垣 ●写真:八重洲出版/モーサイ編集部・高垣
原チャリ、スーパーケッターマシーンと(一部地域では)呼ばれる原動機付自転車は主に50ccの原付一種を指すことが多い……気がする。そして現在流通している50cc車のエンジンはすべて単気筒。コストだったり耐久性だったり、多気筒化する理由がないからだ。
国産唯一! 50ccツインエンジン搭載の市販車、ベビーツインAA型
そもそもエンジンの多気筒化の狙いは高回転・高出力化による最高速のアップ。1/1000秒単位でしのぎを削り合うワークスマシンならばいざ知らず、生活の足としての使用が多い原付で多気筒化する必要性はほぼ皆無。
だがしかし、日本のバイク史をひも解いて見ると、50ccツインエンジンを搭載した公道市販モデルが実は存在している。
しかも、いわゆる実用車スタイルで。
それが、1960年の夏に発表された三笠技研工業(旧ヘルス自動車)から販売されたベビーツインAA型。C100に端を発する1960年代のモペットブームの最中に登場しただけあって、スタイルは実にカブに似ている。
4ps/6200rpm、0.35kg-m/6000rpmというエンジンスペックは排気量相応だが、セル付き(……というかむしろ始動はセルのみという点にも驚くのだが)2サイクル2気筒ロータリーバルブエンジンは一説によると最高速度85km/hをほこり、ほかのモペット車と比べると幾分速かった。
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