
『バイクで巡るニッポン絶景道』シリーズは、ヤングマシンの姉妹誌であるモトツーリング編集長カン吉(神田英俊)が案内人。第11回は日本海沿いの風景を、そしてバイクならではのリアルな波しぶきを堪能できる国道402号線、越後七浦シーサイドラインを紹介しよう。
TEXT:Hidetoshi KANDA
荒々しい断崖を沿うように日本海の荒波を体感!
濃い群青色の海が大変美しい日本海。特に日本海沿いに長く伸びる新潟県には、素晴らしい海岸風景を堪能しながらツーリングできる絶景ロードが数多く点在する。その中でも、特に走っておきたいイチ推しがこの「越後七浦シーサイドライン」だ。
ここはWEBや雑誌といった“絶景ロード”のまとめ等には、ほぼ登場することのない、全国的にもかなりマイナーな観光道路。総延も約14kmと少々短めだ。
しかし、訪れた者の視覚と印象を一生捉えて離さない強烈なインパクトを持った絶景ロードなのだ。
日本海沿岸随一の大都市、新潟市を抜け海岸沿いを一路南下してゆくと、約30kmにわたる砂浜地帯が現れる。海水浴のメッカでもあり、シーズン中は渋滞等も起こる冗長なルートだが、突然荒々しい断崖沿いをトラバースする海岸ロードが出現する。
日本海特有の荒波が岩礁を削って造形した奇岩・怪岩の連続。路面は豪快にアップダウンをしつつ断崖を抜けるが、低い位置では海面スレスレ。このローラーコースター感抜群の道路様相も素晴らしい魅力の一つだが、最大のお楽しみがもう一つある。
それは、波。平気で路面に波が飛沫を上げて襲いかかってくるのだ。もうこれはド肝を抜かれる事間違いない。当然、危険なレベルの波浪ではないが、インパクトは抜群。旅をしに来た感満点の迫力のある道だ。
ただし、路肩が狭く、途中の停車は大変危険。駐車スポットが少ない為、降車して情景を楽しむ場所は限られているが、ただ一気に駆け抜けるだけで、十二分にその魅力を楽しむ事ができるだろう。
これぞバイク旅の特権。小粒ながら強烈な印象を味わえる、想い出に残る道だ。そう、ここにしか無い風景。そんなシーンを堪能できる、ツーリングライダーにとって想い出の原風景になるに違いない道なのだ。





公楽園
新潟県燕市熊森1283-1
TEL:0256-97-1575
ゲーム・スナックコーナー24H営業、1泊2880円

海鮮茶屋 汐の華
新潟県長岡市寺泊下荒町9772-27 角上新館2F
TEL:0258-75-3155
11:00~16:00 不定休

水島新司まんがストリート
新潟県新潟市中央区古町通5番町
※アーケード内の為、付近駐輪場のご利用をお願いします。
ロード情報
交通量:観光地に近く、絶好のロケーションにも関わらず交通量は大変少ない。但し、地元車は全体的にハイスピードな為、油断は禁物。前後の安全には十分注意しよう。
路面:高規格に整備され安心感も抜群の路面だが、波浪時は路面まで潮が打ちあげてくる為、突然ウエット路面の出現も珍しくない。余裕を持ったスピードで走ろう。
~越後七浦シーサイドライン~
秘境感★★★
天空感★
潮風感★★★★★
爽快感★★★★
根性感★
開放感★★★★