モンキー125カスタムに新風

モンキー125カフェ?! キタコのロケットカウル&10インチ改を解説

4月14日に開催された第12回モンキーミーティングin多摩に、モンキー125のカスタムマシンが登場。ここで紹介するのはキタコの新作で、2018年に紹介したものから大きく進化し、カフェレーサーに変貌を遂げた。

インチダウンで50ccモンキー改のような仕上がりに

8インチが標準だったモンキー(50cc)のホイールを10インチ化するカスタムは、エンジンのパワーアップとともによく見られる手法だったが、これをモンキー125でやってみたのがキタコの新作。モンキー125の標準ホイールは12インチなので、これをあえてインチダウンしたものとなる。5インチホイールからスタートしたモンキーの歴史において、インチダウンして昔風のスタイルにするカスタムは決して珍しくはないが、モンキー125においてはキタコが初めてと言っていいだろう。

もうひとつのポントはロケットカウル。これは東京モーターサイクルショーに出品した時に、最も市販化へ要望が高かったという。現状は参考出品となるが、発売する可能性も十分ありそうだ。ヘッドライトとスピードメーターはノーマルをカウルマウントし、カウルは専用のステーでフレームマウントされているので、ハンドル操作は軽くなっているはず。これに大きく絞ったセパハンを装着し、モンキー125をカフェレーサー仕様に仕上げている。

【KITACO MONKEY125 10inch CAFE RACER STYLE】東京モーターサイクルショーに出品されたキタコの最新モンキー125改が、4月14日のモンキーミーティングにも登場。ステージで見所もアピールされた。
エンジンやシート、フェンダーレスキットなど2018年のモンキーミーティングで初登場した仕様を踏襲しつつも、全く新しいイメージに生まれ変わったカフェレーサースタイル。
2018年のモンキーミーティングで国内初公開されたキタコの新型モンキー125改。この時から181cc NEOボアアップキットが装着されていた。ステンレス製のサイドカバー(1万2000円+税)は後に製品化され、この武骨なイメージが2019年型カスタムに結びついた。

武骨なメカイメージと和がカラーリングの原点に

モンキー125をカスタムする上でポイントになるのが、マフラーを交換したの後の処理。ノーマルのアップマフラーを外すとフレームがむき出しになってしまうので、各社が右側用のサイドカバーをリリースしている。キタコの製品は無塗装のステンレス板を加工してカバーとしており、それが武骨なイメージを生み出していた。2019年型のカフェレーサーカスタムは、これがカラーリングのイメージとなり全身に金属板風の塗装が施されたのだ。さらに交換する必要のない右側のサイドカバーも同じステンレス板で製作することで、外観の印象を左右で統一している。

そしてペイントについては、桜の花をワンポイントにしているのも特徴。これは、海外のライダーにも注目して欲しいと和のイメージを投入したもの。同じ意図で、左右のサイドカバーに「株式会社キタコ」と筆文字で表記しているが、なんとこれは社長直筆の書をデータ化したものだという。オリジナリティあふれるキタコのカスタムが、グローバル化したモンキー125の海外ユーザーに刺さるのかも注目したい。

ノーマルのLEDヘッドライトが自然に収まる「アッパーカウル(FRP)」は参考出品。スクリーンが短くカットされ軽快な印象だ。
径41mmのデイトナ製ハンドルクランプに参考出品のハンドルバーを組み合わせる。フォークを突き出しているだけでなく、参考出品の「フロントフォークローダウンアダプター(-50mm)」でローダウンしている。
「10インチアルミホイール&ハブ(フロント/リア)」はGクラフト製を使用している。タイヤはデイトナが販売する「MAXXIS MA-R1ミニバイクレーシングハイグリップ」を装着。
「181cc NEOボアアップKIT」は11万2000円+税。「ビッグスロットルKIT」や「オイルクーラーKIT」、「チタンテーバーマフラー」は参考出品となる。
「エアロダウンフェンダー type2」も参考出品。昨年の仕様ではノーマルの金属フェンダーをダウン装着していたが、今回はスポーティなカーボン製だ。
これがキモとなったステンレス板サイドカバーの右側(参考出品)。桜と漢字と金属板と様々なアイデアが混じり合っている。

●取材協力:キタコ/ホンダモーターサイクルジャパン/モンキーミーティング運営事務局

●撮影:徳永茂

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