専用マイクを現在開発中

骨伝導型ヘルメットスピーカー「アドサウンド」試用インプレ【奥行き感のある音質は画期的!】


●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:真弓悟史 ●取材協力:あおごち

骨伝導技術によってヘルメットの帽体そのものをスピーカーにしてしまうという製品「アドサウンド」が新登場。耳に直接スピーカーが触れないので周囲の音も聞き取りやすく、わずらわしい配線が不要というイージーさは実に魅力的だ。

[〇] まるでホールのようなシームレスな音質

不思議だ……。耳元にスピーカーがないのに音楽が違和感なく聞こえてくる。しかも、まるで映画館やホールで聞いているような奥行き感すらある。これはあまりにも新鮮だ。

この「アドサウンド」は、帽体を振動させてヘルメット自体をスピーカーにするという画期的な製品で、音源は専用アプリを介してブルートゥースで伝える仕組みだ。加速度センサーを搭載しているので、走行状態に応じて自動的に音量を増減したり、帽体をタップして音楽の再生&停止する機能も盛り込んでいる。なお、専用アプリにはイコライザもあり、好みの音質に調整することも可能だ。

帽体が振動しているので、音量を上げると内蔵型スピーカーよりも音漏れしやすいが、ほとんどの通行人はそれがどこから聞こえてくるのかは気付かないはず。本体重量は約200gなので、後頭部にそれなりの重さを感じるが、これは半日も走っていれば慣れるはず。また、風切り音もほぼ気にならないレベルだ。

万が一転倒した際、ロックレバーが外れるなどしてメットからすぐに分離するように設計するなど、安全面にも十分配慮。内蔵型スピーカーによる耳の圧迫感が苦手という人にとっては福音となるアイテムだ。

【あおごち アドサウンド】●色:黒 白 ●価格:2万9700円

左右にある丸い突起が振動型スピーカー(エキサイター)で、これがシェルに振動を伝える。転倒などのアクシデント時には簡単に外れるという安全設計も。

直径φ52mmのプレートを貼り付け、そこに本体を固定する仕組みだ。サイズはH62×W180×D52mmで、重量は198g。防水性能はIPX5相当で、雨天走行にも対応。

中央の丸いボタンが電源で、右側が充電用のマイクロUSBタイプB端子、左側はマイク端子だ。なお、専用マイクについては現在開発中で、別売りになるという。

カラーはオフホワイトとマットブラックの2種類をラインナップ。さらに追加用の専用プレートも白と黒が用意されており、ヘルメットとのカラーコーデが可能。

[△] スピーカーとしてはまだまだ高価だが…

現状、スピーカーだけの機能に対して約3万円は高価と言わざるを得ない。せめてマイク付きなら……。

[こんな人におすすめ] インカム機能が追加されたら迷わず買う!

低音側はやや弱いかなという印象だが、内蔵型スピーカーのように耳をふさがないので周囲の音が聞こえやすいとか、配線不要というイージーさは実に魅力的。マイクが開発されたら次はインカム機能も……。と、要望は尽きない。


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