末弟も熱いDNAを継承、ベテランも納得の原二

2018新型CB125Rの試乗インプレッション

250に続いてシリーズの末弟にも試乗。兄弟で唯一SOHC 単気筒を250と共通のシャーシに搭載する。ABSも標準装備! ※ヤングマシン2018年8月号(6月23日発売)より

【〇】快活に伸びるエンジン、回す楽しさがそこに!

排気量、最高出力とも以前の記事で紹介したCB250Rの半分。そんな水冷SOHC2バルブ単気筒をほぼ共通のシャーシに搭載するのがCB125Rだ。スペックから判断するにさぞかし非力さが目立つかと思われたが、いざ走らせてみるとその予想はいい意味で裏切られる。ABSを標準装備するシリーズの末弟は、250より17kgも軽い。低回転域はさすがにトルクフルという感じではないが、積極的に回さずとも周囲の流れについて行くことができ、またスロットルを開けたときの伸び上がり感は250と同等以上にシャープだ。各ギヤのつながりも良好で、積極的に走りたいシーンでライダーの気持ちに応えてくれる。

【HONDA CB125R 2018年型国内仕様 価格:44万8200円(ABS標準) 色:黒、赤、銀】250より17kg軽量。φ41mm倒立式Fフォークをはじめ、前後のラジアルタイヤのサイズまでCB250Rと共通だ。ゆえに原二クラスとしては車格が大きめで、しかも各部の質感が高い。

【〇】250をベースとした懐の広いハンドリング

続いてハンドリングについて。方向性こそ250と共通だが、エンジンが非力な分だけスロットルのオンオフで自在に操れる感覚は薄い。とはいえ、旋回速度をどう維持するかという小排気量ならではの楽しさがそこにあり、またそうした高度な操縦をしたときに応えてくれるだけの懐の広さを持ち合わせる。ブレーキは250と共通なだけあって余裕があり、φ41mm倒立式Fフォークとの組み合わせで絶対制動力も高い。

シート高は250よりも15mm高い815mmで、腰高感はあるが足着き性は悪くない。ハンドルは幅が広めだ。ライダーの身長は175cmで体重は62kg。

【×】タイヤは細めの方がよかったような気も

倒し込みや切り返しが決して重いわけではないが、前後ともタイヤを1~2サイズ細くすれば、もっと軽快感が際立ったような気がする。

【結論】現在では希少なフルサイズ原二、打倒デュークだ

フルサイズのライトウエイトスポーツという性格から、直接のライバルはKTMの125デュークあたりか。個人的には今年3月号で試乗したCB150Rの方が好みだが、ファミバイ特約など全体のコストを考えると125も魅力的だ。

水温計を廃してギヤ段数を表示。CB250Rと同系の多機能メーター。右端にあった水温計のスペースにギヤポジション表示を組み込む。
シリーズ唯一のSOHC。短期間だけ日本でも販売されていたCBR125Rのエンジンがベース。1次減速比と6段の変速比まで共通。
CB150Rと共通デザインのショートマフラー。排気効率が良く歯切れのいいサウンドを響かせる2室構造だ。
主要諸元■全長2040 全幅820 全高1055 軸距1345 シート高815(各mm) 車重127㎏(装備) ■水冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124cc 13ps/10000rpm 1.0㎏-m/8000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量10L■ブレーキF=ディスク R=ディスク ■タイヤF=110/70R17 R=150/60R17

撮影:飛澤慎

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